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個人主義

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2019-08

吸音カーテン

 正確にいうと吸音カーテンじゃなくて、吸音効果があるとうたっている防音カーテンだ。東急ハンズのネット通販にある、川島織物セルコンのコーズというカーテンなのだ。

 オーディオ機器やアクセサリーに上位のものを導入するたびに、それまでの音と導入後の音との比較を、幾度となく行ってきた。しかし、十分な満足度を得られないことが多い。ショップの試聴ルームで聴かせていただいたそれらの効果が、我が家では十分発揮されていないように思えるのだ。いや、それはしごく当たり前の話で、いわばプロであるオーディオショップの方々がまじめに追い込んだ音と、赤子に等しいオーディオ歴3年の私のいい加減なチューニングの音では比較にならないだろう。それは分かっているのだが、私の至らないその最大の要因を、ついついルームアコースティックのせいにして納得してしまうのが、最近の常であった。この部屋をなんとかしない限り、私に本当の幸せはやってこない。そういう思いに囚われていた。
 そんななかでのコーナーRCの導入。これがなんともスゴイ効果だった。ルームアコースティックというのは、少しの工夫でも大きな効果を得ることができるのではないだろうか、などという甘い考えが湧き上がった。また、我が家を一度思い切りデッドな方向に振って、オーディオ機器の裸の音を確認してみたい、そんな衝動に駆られるようになった。

 『衝動に駆られる』。この歳には縁のない言葉と思っていたが、いやいや、オーディオを始めてから『衝動』には連戦連敗。自分がこんなに弱かったのかと、ほとほと情けなくなる。
 しかし、今回の『衝動』は懐へのインパクトは少なくて済んだ。と言っても諭吉が何人か家出した。昔の質素な生活からみたら、かなりな出費だ。私も変わってしまったなぁ・・・
 真面目な話しに戻ろう。導入したのは、冒頭で紹介した吸音カーテン。正面の壁を覆うカーテン2枚1組、右壁とプラズマTVを覆うカーテン2枚1組、さらに壁にカーテンを吊るすための突っぱり棒2本とピクチャーワイヤー1組。写真を参照して欲しい。

吸音カーテン正面
正面

吸音カーテン右壁
右側
 見た目は予想以上に不細工になってしまった。色もハズしてるし、上部がだらしなく広がってしまう。それに、突っぱり棒の真ん中がかなりタワんでしまうのだ。そのうち突っぱり棒をもう1本買ってきて、真ん中を下から縦にして支えるとするか。右壁のカーテンにはアイロンをかけた方がよさそうだ。いずれにしても、我が家の見てくれのグレードがちょと下がってしまった。ショボーン、だな。
 作業のついでに、ポスターを夏の画「Hampton Hall / Apex Trio」に換えてみた。写真には半分しか写っていないけど。

 さて、音はどうだろう。カーテンを吊るす作業は日中に行い、音出しは夜となった。そういう意味では、厳密な比較ではない。チェックCDは「LaShell Griffin / Free」、「akiko / mood indigo」、「Misia / Love & Ballads」。
 「LaShell Griffin / Free」7曲目「Rise」。ウィンドチャイムの音から輝きが消えてしまったようだ。か細く、弱々しく聴こえる。右側の高域の楽器の定位はよくなったようだ。ハイハットがこんなところにあったのかと気づく。
 10曲目「Faith」。低域が出てこない。ウーファーに毛布を掛けたようだ。床につけた足の裏には振動を感じるほどボリュームを上げているのに、驚くほど耳には聴こえてこない。中域の微弱音も弱くなったか。
 11曲目「Better Days」。高域の美しいこの曲が、なんとも地味になってしまったようだ。中域のLaShellのボーカルのみごとさが引き立つ。これはこれでよいのだが。
 「akiko / mood indigo」3曲目「In The Afternoon」。中央と左SPの間に定位するギター。なんだか艶消しになってしまったようだなぁ。高域に乗った艶がなくなって、ボリュームもやや落ちたようだ。
 「Misia / Love & Ballads」1曲目「Everything」。こりゃマイッタ。この曲のチェックポイントはボーカル。始めてこの曲を聴いたときには、まるでMisiaと一緒にカラオケボックスに来たような錯覚に陥った。目の前に立って唄っているMisiaの存在を感じるほどであった。ところが、Misiaの姿が見えなくなってしまったのだ。声はリアリティを伴ってそこにあるのだが、まるで透明人間になったかのように、どこで唄っているのか分からなくなってしまった。理由はなんとなく分かる。今までは正面の壁の、音が反射しているであろう位置にMisiaの姿をイメージしていた。だが、反射がなくなると同時にその位置からは消えてしまったのだ。そして、混乱した脳には新しい定位の位置がイメージできていないのだ。たぶん。しばらくすれば再び脳が補正できるようになるだろう。たぶん・・・
 吸音カーテンの効果をまとめると、こんな感じか。高域の艶や響きは薄くなってしまった。これが裸の楽器の音なのだ、と言われれば、そう聴こえないでもないかな。低域は音が引っ込み、SPに厚い毛布を掛けたよう。そのせいか、今までよりボリュームを上げてもうるさくない。右側の楽器の高域の定位はよくなった。
 確かにスゴイ吸音効果である。ちょっとヘコんだ。

 さて、どうするかだ。折角苦労して取り付けた吸音カーテンなのだから、早急に判断を下すのは避けたい。たぶん、この状態から、要所要所に拡散板を導入していくのが正攻法なのだろう。問題は、拡散板を置ける場所があまりないということだ・・・もちろん、思い切って吸音カーテンを「開ける」という、一番手っ取り早くて現実的な方法はある。わかってるってば・・・
 オーディオは大変だなぁ。オレは元々マメじゃないのに。ってちょっとグチってみた。


追記その一
 脳内補正のテーマで記載。


追記その二
 そんな訳で、先に「その二」を書く。
 吸音カーテンを導入した結果のダメダメなところばかり書いたが、良いところも書いとかないと。っていうか、聴いてるうちに、良いところも分かってきた。

 何と言っても一番は左右のバランスが良くなったということだろう。私がよく聴くGospelは、盛大なバックコーラスが大きな特徴だ。今までは、そのコーラスの右側が膨らみすぎて、かつ何だか不明瞭であった。以前はそれを音場が広いと思っていたのだが・・・。それが、左側と同じく明瞭に引き締まり、左右にバランスよく広がるコーラスグループが見えるようになった。ストリングスなどの高域の楽器のバランスもグー!(死語か)
 AVアンプPioneer VSA-AX10iの自動音場補正MCACCを使用して、左右のSPからホワイトノイズを出してみたとき、やっぱり右SPは特定の周波数がコモって聴こえるのだが、以前よりはかなり改善しているようだ。更なる改善のためには、コーナーや右ラック内にもっと吸音材を置く必要があるのだろうか。ちなみに、左SPは素晴らしくフラットな特性を示している。

 もうひとつは、低音だ。ウーファーに毛布を被せたような低音になったと書いたが、その評価の時点では、JMLab Alto Utopia Beのバスレフポートには、ウレタンシートの詰め物をしていたのだ。実はSP購入当初から、ショップの店長の「エイジングが終わるまで、低音が出すぎる傾向があるので」というアドバイスに従い、ずっと詰め物をして聴いていたのだ。聴かないときはSPの材質を乾燥させるために、詰め物は外してたけどね。
 そんな訳で、ウレタンシートの詰め物を外して聴いたところ、みごと毛布を取り払った低音に感じる。多少、ズレた位相の音というのか、それとも正常な響きなのか私には判断できないが、ベースの「ズン!」が、「ズゥン!」に聴こえるような気はするのだが、それはバスレフの特性か。
 今までバスレフポートいっぱいに詰めていたシートを全て外してしまうと、響きが乗りすぎる気がするので、半分強の大きさにして詰めてみたところ、丁度良さげだ。

 という訳で、吸音カーテンは、マイナス20ポイントの評価から、プラス10ポイントくらいの評価まで戻したか。いやいや、追記その一のテーマの影響も大きいに違いないと思うのだが。
 後は、高域の艶、響きを復活させるために、正面壁にスカイラインあたりを導入してみようか。どーしよーか。


追記その三

 もうひとつ面白いことに気が付いた。「KOKIA / peal ~The Best Collection」を普段よりやや小さめのボリュームで聴いていた。ノイズフロアが低く、今までにない静寂性を感じていた。Stealth Indraがやっと本領を発揮したかと喜んでいた。それを普段と同じかやや大きめのボリュームにしたとたん、それまでの空間が急に狭まり、息苦しいほどの圧迫感を持って音が迫ってきた。ボリュームを上げたことによって、吸音カーテンを通り抜ける反射音が、急激に増えたのではないか、と感じた。
 ボリュームを上げれば反射音も増える。今までもあたりまえに起きていたことなのだろう。しかし、今まではリニアな増え方であったのが、吸音カーテンの設置により、ある臨界点までは反射音はほとんど感じられないレベルであり、臨界点を超えてからは急速に増加する、そんなことが起こっているのではないだろうか。

 翌日、そんな仮説を検証しようと「Fride Pride / That's My Way」、「Misia / Love & Ballads」をボリュームを変えながら聴いてみた。
 結果は、私にとっては驚くべきものだった。ボリュームによって、定位や音像、それに音の熱気が大きく変わってしまうのだ。曲の印象が変わるほどに。これからは、気分によってボリュームを変え、同じ曲をいく通りもの聴き方で楽しむことができてしまうのでは。そんな風に喜んでしまった。
 もしかして、これは吸音カーテンとは無関係にあたりまえの現象で、単に今まで私が気が付かなかっただけのことなのだろうか。だとしたら、ちょっと興奮気味の私は、とっても間が抜けていることになる。しょせん初級者のお遊びと笑われても仕方がない。吸音カーテンを開けて確認すればいいのだけれど、ちょっとメンドクサイので、今度ショップで試聴するときにでも確認しよー。初級者の上に、マメじゃないオーディオマニアでごめんね。
 本日の結果の詳細は、次のとおりだ。

●ボリューム小のとき
 ボーカルは壁の少し向こうに定位し、少し冷めた感じで唄っている。ノイズフロアは低く、左右の楽器は控えめに、しかし凛としてたたずんでいる感じ。
 全体の見通しが非常によく、大変リラックスして聴ける。

●ボリューム大のとき
 ボーカルは前進してプラズマTVの前に定位し、音像が大きくなる。音のディテールが明確になり、実体感と熱気を感じる。実際にボーカルのshihoやMisiaが、目の前まで歩み寄ってきて、唄っているようだ。
 左右の楽器もSPより前方に迫り出し、同じように音像を大きく、音のディテールを描き出し、熱い演奏を聴かせる。
 結果として、ステージ最前列で聴いているような、いやいやステージに上がりこんで聴いているような、大迫力のある音になった。

 これほどの違いがあったのなら、今まで気が付かなかったハズはないと思うんだけど。でもやっぱり、単にボリュームの違いだけだとしたら、こんなに真面目に分析しちゃって、ほんとバッカみたいだ。この記事はお蔵入りにしとこうか・・・

 なんて考えてた数日後。久しぶりにDVDでも、と思い「鬼束ちひろ / the complete clips」を観てた。そうだ!これで確認してみりゃいいじゃん!!プラズマTVは当然むき出し。吸音カーテンで覆われてはいない。なんで気が付かなかったかなぁ。
 いつもくらいのボリュームで聴いている今は、ボーカルはプラズマTVの表面あたりから聴こえてくる。みごとにツルツルのプラズマTVに音が反射して、そこから音が発っせられている感じだ。
 それではボリュームを絞ってみよう、とかなり絞った。すると/ところが、ボーカルの聴こえる位置はあまり変わらないゾ!少なくとも吸音カーテンで覆ったときほどの、前後の違いは全然感じない。やっぱり、あの違いは、吸音カーテンによって変化した部屋の特性によるものなのだ。

 そんなわけで、吸音カーテンの効果については、ひとまずの納得がいった・・・いや、待てよ。ボリュームによって、定位が前後するなら、小声のときと大声のときじゃ、唄ってる位置が変わるのかよ。
 また分からなくなってしまった。その翌日、「鬼束ちひろ / the ultimate collection」のCDでチェック。プラズマTVは吸音カーテンで覆った。
 うんうん、確かにボリュームを絞って、壁の向こうで唄っているとき、サビのところで声を張ると定位は前方に移動する気がする。でも、頭がその矛盾を受け入れず、ボーカルの位置は身体が揺れる程度の変化しか認識しないみたい・・・脳内補正か。
 あ~、「脳内補正」。この言葉を出したら、もう議論にならないね。最後は主観を受け入れざるを得ない。お化けを信じるか、信じないかみたいな話になってしまう。
 ここまで、この話しに付き合ってくれた人がいたらゴメンナサイ。初級者で、マメじゃなくて、いい加減な私は、こんな分析になってしまいました。でも、コーナーRCにしろ、吸音カーテンにしろ、かなりな効果があることは確かなのだ。


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 オーディオ歴ははや10年。いくら年数を重ねても、やってることは初級者の域を出ないようだ。このブログはオーディオ関連のインプレ集なのだ。
※ご注意:私は、オーディオで音楽を聴くたびに、毎回感動したり驚いたりする。だからといって、我が家のオーディオが飛び抜けていい音をさせているワケではないし、なにか特別な機器・アクセサリーを使っているワケでもない。ブログをよく読んでいただければ、短所も明記されているのが分かるハズだ。どうか、美しい誤解をされませんように。

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