電源ケーブル比較試聴:Fusion Enchanter, Impulse, Predator
お世話になっているJackeywanさんから、米国のFusion Audioというメーカーのオーディオケーブルを日本で販売されている方をご紹介いただいた。Fusionの電源ケーブルとインコネを聴いてみてほしいとのことである。
お送りいただいたFusionのケーブルは、電源ケーブル3本(写真)と、インコネ2本。
このうち電源ケーブルをまず試そう。
電源ケーブルの3本とは、
Fusion Enchanter - $1400 パワーアンプおよび電源用(写真下)
Fusion Impulse - $1200 プリおよびCDP用(写真中)
Fusion Predator - $550(写真上)
である。長さは5 foot、価格は米国のネットショップにあった小売価格である。
これらのケーブルの比較対象としては、私の好みにやや偏重した、中域にぶ厚いフルCurrent Cableではいかんだろう。ここは、ヌケがよく高解像度で万人ウケしそうな、Stealth Dream for DigitalとNBS Omega 0の組み合わせとの比較としよう。
チェックCDは慎重に、「綾戸智絵 / LIVE!」1曲目「Only You」の観客の喧騒とピアノの響きでレンジの広がりを、「LaShell Griffin / Free」7曲目「Rise」で楽器とボーカルの音を聴こう。
まずは現行
CDP :Stealth Dream for Digital
PreAMP:Current Cable Peacemaker
PWAMP :NBS Omega 0
で聴いてから、最初にパワーアンプをFusion Enchanterに換える。
CDP :Stealth Dream for Digital
PreAMP:Current Cable Peacemaker
PWAMP :Fusion Enchanter
となった。
「綾戸智絵 / LIVE!」1曲目「Only You」。
観客は2階席がなくなり、喧騒が低い位置から聴こえる。解像度はやや落ちて食器の音は少なくなったが、拍手の音は目立つ音がハッキリ大きくなった気がする。ヌケがやや悪くなることと、音数が減るのは想定済みであり、許容範囲である。しかし、拍手の音が大きく聴こえるのは意外である。中域が厚くなったのだろうか。
演奏が始まる。ピアノの響きは天井までは届かないが、なにやら丸く甘い音に変わった。綾戸の声もいくぶん瑞々しさを増したようだ。このFusionは、解像度を多少犠牲にして、中域の魅力をより多く引き出す傾向なのだろうか。そうであれば、私の好みのCurrent Cableと同じ変化の方向であるが、変化量はそれほどは大きくないようだ。Current Cableよりも音像が大きくならなず、引き締まったままである点は、非常に好ましいと感じる。
次に「LaShell Griffin / Free」7曲目「Rise」。
ウィンドチャイムとハイハットは高域がやや落ちる。それと引き換えのように、ボーカルとピアノが濃く甘くなる。「綾戸智絵 / LIVE!」と同じ印象だ。ギターとヴァイオリンの弦の音も美しく魅力的だ。
やはり中域の音を好む人にはウッテツケのケーブルではないだろうか。左右のスピーカーから聴こえるバックボーカルも存在感がある。うん、なかなかよい。
低域のベースは量感が出るが、不自然にボンつくことはなく、制動が利いてほどよく締まった感じ。現行ケーブルOmega 0が引き締めすぎている感があるので、このくらいがちょうどよいかも。って、これはパワーアンプとの組み合わせの問題もあるね。
このFusion Enchanterは、高解像度のNBS Omega 0と中域重視のCurrent Cableの中間に位置づけられるのかもしれない。しかし、金額はたったの$1400である。コストパフォーマンスは抜群といえるのではないだろうか。
次は、Fusion Impulseの番だ。ここでは、Fusionの特徴を濃くして、製作者の意図する音を存分に引き出してみよう。パワーアンプのEnchanterはそのままで、CDPのStealth Dream for DigitalをImpulseに換える。
CDP :Fusion Impulse
PreAMP:Current Cable Peacemaker
PWAMP :Fusion Enchanter
となった。
「LaShell Griffin / Free」7曲目「Rise」。
ウィンドチャイムとハイハットの高域はさらに犠牲になった。しかし、続くピアノとボーカルを聴いて驚いた。おー、これはいい。ヌケのよさが落ちたせいで、ノイズフロアが下がって聴こえる。ピアノとボーカルの音が、何もない空間にぽっかりと浮かび上がり、濃く甘い響きを聴かせる。遅れて入ってきた弦も、左右のやや手前に浮かび、存在感をしめす。
なるほどー、Fusionの製作者はこの音を狙ったのかぁ。同傾向のCurrent Cableになくて、このFusionが持っているものは、引き締まった音像である。現行のDreamとOmega 0のように、針の穴のようなピンポイントの音像ではないが、ほどよく小さく締まって、かつ実体を感じさせる音である。
「綾戸智絵 / LIVE!」1曲目「Only You」を聴く。
レンジの狭さには、それほど不自然さを感じない。それに全体的にバランスよく解像度を落とした感じ、カメラのピントをすこし甘くした感じ、といえるだろうか。それよりも、拍手の存在感に迫力を覚える。遠くにあった客席とステージが、少し間近になった気がする。
フルCurrent Cableにするよりも、フルFusionの方が、デフォルメされておらず、自然な感じかもしれないなぁ。Impulseは$1200、ヤバイなー。今風に言うと、「やっばくない?!これっ!」てか。
最後にFusion Predatorである。これは、CDPに入れて、
CDP :Fusion Predator
PreAMP:Current Cable Peacemaker
PWAMP :Fusion Enchanter
とする。
「綾戸智絵 / LIVE!」1曲目「Only You」。
うーん、さすがにこれはイマイチか。レンジが狭く、観客席が目の高さに押し込められる。音像もニジみ、中域の力強さもイマイチ発揮しきれない。
これはちとグレードの低さを感じてしまうが、Predatorは半額に満たない$550。価格なりとも言えるかもしれないナァ。
総評、というとエラそうだ。これらの試聴をとおして感じたことのまとめ、って小学生かい。まぁいい。
Fusionの電源ケーブルは、レンジの広さや高解像度を第一の目標とせずに、中域の楽器の美しさや存在感を引き出したい人には、よい選択だろう。オススメは、Fusionの1本使いよりは、EnchanterとImpulseの2本使いである。合わせても$2600だ。
これはよい買い物といえるだろう。って、私を信用すればの話しだが(爆っ!
Fusionのインコネの試聴記事は、後日。
お送りいただいたFusionのケーブルは、電源ケーブル3本(写真)と、インコネ2本。このうち電源ケーブルをまず試そう。
電源ケーブルの3本とは、
Fusion Enchanter - $1400 パワーアンプおよび電源用(写真下)
Fusion Impulse - $1200 プリおよびCDP用(写真中)
Fusion Predator - $550(写真上)
である。長さは5 foot、価格は米国のネットショップにあった小売価格である。
これらのケーブルの比較対象としては、私の好みにやや偏重した、中域にぶ厚いフルCurrent Cableではいかんだろう。ここは、ヌケがよく高解像度で万人ウケしそうな、Stealth Dream for DigitalとNBS Omega 0の組み合わせとの比較としよう。
チェックCDは慎重に、「綾戸智絵 / LIVE!」1曲目「Only You」の観客の喧騒とピアノの響きでレンジの広がりを、「LaShell Griffin / Free」7曲目「Rise」で楽器とボーカルの音を聴こう。
まずは現行
CDP :Stealth Dream for Digital
PreAMP:Current Cable Peacemaker
PWAMP :NBS Omega 0
で聴いてから、最初にパワーアンプをFusion Enchanterに換える。
CDP :Stealth Dream for Digital
PreAMP:Current Cable Peacemaker
PWAMP :Fusion Enchanter
となった。
「綾戸智絵 / LIVE!」1曲目「Only You」。
観客は2階席がなくなり、喧騒が低い位置から聴こえる。解像度はやや落ちて食器の音は少なくなったが、拍手の音は目立つ音がハッキリ大きくなった気がする。ヌケがやや悪くなることと、音数が減るのは想定済みであり、許容範囲である。しかし、拍手の音が大きく聴こえるのは意外である。中域が厚くなったのだろうか。
演奏が始まる。ピアノの響きは天井までは届かないが、なにやら丸く甘い音に変わった。綾戸の声もいくぶん瑞々しさを増したようだ。このFusionは、解像度を多少犠牲にして、中域の魅力をより多く引き出す傾向なのだろうか。そうであれば、私の好みのCurrent Cableと同じ変化の方向であるが、変化量はそれほどは大きくないようだ。Current Cableよりも音像が大きくならなず、引き締まったままである点は、非常に好ましいと感じる。
次に「LaShell Griffin / Free」7曲目「Rise」。
ウィンドチャイムとハイハットは高域がやや落ちる。それと引き換えのように、ボーカルとピアノが濃く甘くなる。「綾戸智絵 / LIVE!」と同じ印象だ。ギターとヴァイオリンの弦の音も美しく魅力的だ。
やはり中域の音を好む人にはウッテツケのケーブルではないだろうか。左右のスピーカーから聴こえるバックボーカルも存在感がある。うん、なかなかよい。
低域のベースは量感が出るが、不自然にボンつくことはなく、制動が利いてほどよく締まった感じ。現行ケーブルOmega 0が引き締めすぎている感があるので、このくらいがちょうどよいかも。って、これはパワーアンプとの組み合わせの問題もあるね。
このFusion Enchanterは、高解像度のNBS Omega 0と中域重視のCurrent Cableの中間に位置づけられるのかもしれない。しかし、金額はたったの$1400である。コストパフォーマンスは抜群といえるのではないだろうか。
次は、Fusion Impulseの番だ。ここでは、Fusionの特徴を濃くして、製作者の意図する音を存分に引き出してみよう。パワーアンプのEnchanterはそのままで、CDPのStealth Dream for DigitalをImpulseに換える。
CDP :Fusion Impulse
PreAMP:Current Cable Peacemaker
PWAMP :Fusion Enchanter
となった。
「LaShell Griffin / Free」7曲目「Rise」。
ウィンドチャイムとハイハットの高域はさらに犠牲になった。しかし、続くピアノとボーカルを聴いて驚いた。おー、これはいい。ヌケのよさが落ちたせいで、ノイズフロアが下がって聴こえる。ピアノとボーカルの音が、何もない空間にぽっかりと浮かび上がり、濃く甘い響きを聴かせる。遅れて入ってきた弦も、左右のやや手前に浮かび、存在感をしめす。
なるほどー、Fusionの製作者はこの音を狙ったのかぁ。同傾向のCurrent Cableになくて、このFusionが持っているものは、引き締まった音像である。現行のDreamとOmega 0のように、針の穴のようなピンポイントの音像ではないが、ほどよく小さく締まって、かつ実体を感じさせる音である。
「綾戸智絵 / LIVE!」1曲目「Only You」を聴く。
レンジの狭さには、それほど不自然さを感じない。それに全体的にバランスよく解像度を落とした感じ、カメラのピントをすこし甘くした感じ、といえるだろうか。それよりも、拍手の存在感に迫力を覚える。遠くにあった客席とステージが、少し間近になった気がする。
フルCurrent Cableにするよりも、フルFusionの方が、デフォルメされておらず、自然な感じかもしれないなぁ。Impulseは$1200、ヤバイなー。今風に言うと、「やっばくない?!これっ!」てか。
最後にFusion Predatorである。これは、CDPに入れて、
CDP :Fusion Predator
PreAMP:Current Cable Peacemaker
PWAMP :Fusion Enchanter
とする。
「綾戸智絵 / LIVE!」1曲目「Only You」。
うーん、さすがにこれはイマイチか。レンジが狭く、観客席が目の高さに押し込められる。音像もニジみ、中域の力強さもイマイチ発揮しきれない。
これはちとグレードの低さを感じてしまうが、Predatorは半額に満たない$550。価格なりとも言えるかもしれないナァ。
総評、というとエラそうだ。これらの試聴をとおして感じたことのまとめ、って小学生かい。まぁいい。
Fusionの電源ケーブルは、レンジの広さや高解像度を第一の目標とせずに、中域の楽器の美しさや存在感を引き出したい人には、よい選択だろう。オススメは、Fusionの1本使いよりは、EnchanterとImpulseの2本使いである。合わせても$2600だ。
これはよい買い物といえるだろう。って、私を信用すればの話しだが(爆っ!
Fusionのインコネの試聴記事は、後日。
コメント
ご無沙汰ですが…
こんばんは、へいさん。私もこのケーブルを聴いた時にへいさんの好みかな〜、と感じました。といっても、インパルス1本のみの導入で、それも既にオクで売却してしまいましたが(汗。確かに、リボン導体の割には、エピファニーXなどより、艶や音楽の旨みを良く表現してくれるケーブルですね。試聴用CDが同じなので、私も同様の印象を持ちました。もっとも、私は、相変わらずNBS+STEALTH派なので、やはりもう少しフォーカスが欲しい感じでした。へいさんにぴったりと思えるケーブルを最近自作しました。NBS+STEALTHに少し個性的ですが艶やかな感じを加えるには最高です。もちろん、相当にお安いのも魅力です。オヤイデのツナミニゴウという電源兼スピーカーケーブルに同じくオヤイデのプラグ・C-004,P-004を着けたもので、2芯のケーブルなので、アースはなし、ドレーンも接続しません。ブログで何人かの方々もお書きになっていますが、このプラグには、特有の妖美な音色、少しダークな感じがあり、解像度も悪くありません。拙宅では、CDPにドリーム・デジと交互に使用できるほどです。アンプにも使えます。余計なお世話ですが、ぜひ、一度お試し下さいませ。お気に召さなかったら、私が引き取ります、というくらいのお勧めです。エージングに時間の掛かること、5.5スケという太さなので、工作が多少面倒なのが難点ですが、いいですぜ、これ。
k1xv1xさん、こんばんは。
ご無沙汰してます。私もNBS+Dreamがメインです。Current Cableは、箸休め的に使ってます。現在は、これで満足してしまっていて、あまり電源ケーブルを変えたいという欲求がありません。さすがにこのレベルのケーブルを使っていると、すべてに渡って上回る音を感じさせてくれるケーブルって、なかなかないですね。自作ケーブルの音、聴いてみたい気はしますが、いくら安いといっても、購入には躊躇してしまいます。何かのタイミングで、また試聴させてくださいまし。
課題だと言ってましたスピーカーケーブルについては、いまだ手を打てていませんが。
ご無沙汰してます。私もNBS+Dreamがメインです。Current Cableは、箸休め的に使ってます。現在は、これで満足してしまっていて、あまり電源ケーブルを変えたいという欲求がありません。さすがにこのレベルのケーブルを使っていると、すべてに渡って上回る音を感じさせてくれるケーブルって、なかなかないですね。自作ケーブルの音、聴いてみたい気はしますが、いくら安いといっても、購入には躊躇してしまいます。何かのタイミングで、また試聴させてくださいまし。
課題だと言ってましたスピーカーケーブルについては、いまだ手を打てていませんが。
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