個人主義

音楽 オーディオ CD/DVD 他

2008-12

taoさん宅訪問試聴 【後半戦】

 前半戦に引き続き、ブログ「AcousticTao」のtaoさん宅である。

 ハーフタイム。私達がリビングでのんびりお茶を飲み、ペットの犬とお嬢さんと戯れている間に、taoさんは一人、オーディオルームでスピーカーの入れ替えに汗していた。いや分かってましたが、手伝おうという発想がありませんでした。すんません。
 「すんません。」で前半戦を終え、「すんません。」で後半戦が始まった。

 後半戦に聴かせていただくのは、taoさん宅のメインシステム。

 CDT   :EMM Labs CDSD
 DAC   :EMM Labs DCC2
 PreAMP :Viola Cadenza
 PWAMP :Viola Symphony
 SP    :German Physiks HRS120 Carbon

という構成である。
 バイオリンとピアノの曲を聴かせていただいた。実際に音を聴かせていただく前は、このEMM LabsにViolaの組み合わせ、中域に温かみのある私好みの音を想像していた。しかし、出てきた音は、オーディオショーやオーディオショップのデモルームでよく聴くGerman Physiksの音であった。
 後半戦は、いきなり悪く感じた点から始まる。あくまで私の好み、感性で、である。
 私は金属製スピーカーの音が苦手である。非常にハイスピードなところは好ましく思うのだが、あの硬質で冷たい高音は、私の気持ちまで硬く冷たくしてしまう気がするのだ。なので、金属製スピーカーの金属的な高域は、ちょっと敬遠してしまうのだ。
 このHRS120 Carbonもやはり金属製スピーカーなのであった。バイオリンの高音は、私の気持ちに吹雪のように冷たく突き刺さった。

 と、思っていたところで、パワーアンプSymphonyの電源ケーブルStealth M-21を、同じくStealthのCloude 99 Fullに換えてみた。驚きの結果となった。安易に使いたくない言葉であるが、『激変』であったのだ。
 金属的な硬い響きが、まったく、跡形もなく消え去ったのである。高音は、実に柔らかく伸び伸びと響く。バイオリンの高音は、今度は音楽の楽しさを携えて、私の耳にやってきたのだ。
 いやー、ケーブルのこれほどの変化を、私は経験したことがないかもしれない。それもだ、KimberとNBSとかだったらまだ分かるが、M-21とCloude 99 Fullとは、同じStealthの、それも同じような価格帯のケーブルである。いやー、タマゲタ。

 その後、もう一度驚かされることになった。今度は、インコネをStealth Indraに換えてみたのである。解像度が飛躍的に上がったのである。Indraは確かに優秀なケーブルである。しかし、その評価の高さは、色づけがされないことに対してであって、高解像度への評価ではない。
 しかし、この比較では、音数がまったく違ったのである。同じバイオリンの響きが、先ほどとは打って変わって、幾筋もの尾を引いて聴こえるのだ。バイオリン奏者のすぐ脇で聴いているような、そんな錯覚に陥るのだ。
 それに、驚きはその解像度に対してだけではなかった。Indraのクセである、中域のごくわずかなフォーカスの甘さ、ちょっとルーズに表現する様を明らかにしてしまったのだ。え”〜!バレとるやん。(なぜか関西風)
 Indraのクセは、よほど敏感なシステムでないと分からないハズなのだ。ひぇ〜、恐るべし!!

 私は、驚愕の原因は、このスピーカーGerman Physiks HRS120 Carbonなのだとニラんでいる。もちろん、EMM LabsもViolaも優秀なのだが、ここまで敏感ではない気がする。HRS120こそが、システムに起こった些細な変化も、漏らさずアラワにしてしまう、驚愕するほど敏感なスピーカーなのではないだろうか。
 妖刀村正のようなスピーカーである。って、ホントか?!ちょっと違うだろ。ドイツ製だし。

 この後は、各々が持ち寄ったCDを聴いて楽しんだ。私が気に入ったのは、MESSAさんの持ち込んだ古内東子のCDであった。音場、音像、定位なんてどうでもよくって、とにかくあたり一面に楽しげに音楽が満ちるのである。オーディオルームでこうしてカシコマッテ聴いているのが、実にもったいない。このスピーカーは、広いリビングで、みんなで思い思いの格好をして、ぐて〜っとリラックスして聴くのがいいのに違いない。とにかく、古内東子が、こんなにカラッと楽しい音楽を聴かせるアーティストだとは気がつかなかった。
 私がそう言うと、MESSAさんは、すごく残念そうな顔をした。アレ?ナンカハズシタカナ??
 聞けば古内東子は、失恋などの暗いテーマを唄う、どちらかと言うとジメッとしたアーティストなんだと。アリャアリャ、ソーナンダ。
 続いて、私の持参した「Lisa McClendon / My Diary, Your Life」5曲目「never wanna」を聴く。皆は、実に楽しげに聴いている。今度は私が不満である。この曲は、眉間にシワを寄せて、深刻な気分で聴く曲なのだ。決してヘラヘラして聴いてはいけないのだ。タイトルだって「never wanna」だよ。
 どうやらこのスピーカーは、いや今この瞬間、Indraにより解像度を高められたこのスピーカーは、音楽をどれも等しく楽しげに聴かせてしまうようなのだ。おー、やっぱ魔法のスピーカーなのだ。

 ひとしきり楽しんだ後、taoさんは無言でStealth Indraを外した。そしてStealth Cloude 99 Fullは、決して外そうとしなかった!!
 私も、その判断は正しいと感じた。taoさんは、このスピーカーを選んだ理由を、オーディオの音をさせたくなかったから、とおっしゃった。コンサートホールの音を聴きたかったから、このスピーカーを選んだのだと。
 この試聴を通じて、私もその音とその気持ちが、よく分かったのだ。Indraを入れる前の音は、まさにホールの音であった。k1xv1xさんの持ち込んだSarah McLachlanのCDは、実にJazz Barのカウンターで、フレッシュライムを搾ったタンカレーのグラスを傾けながら、ジャズの生演奏を聴いているような、そんな気分になったのだった。Indraの入った音は、写実的過ぎて、ホールの感じを台無しにしていたのだ。
 自分の求める音をしっかりと自覚しているtaoさんを、私はうらやましいと思った。このオーディオルームも相当うらやましいのだけど、taoさんのその自覚はもっとうらやましいのだった。

 と、このくらいフォローしておけば、前半のダメ出しは、チャラにしてもらえるだろーか。
 しかし、「Cloude 99 Fullは、決して外そうとしなかった」って。いやいや、taoさんのそのたくましさもウラヤマシイです。と、最後はやっぱりちょっと落としてしまう。

 実は、あといくつかケーブルをとっ換えひっ換えしたのだが、残念ながら忘れてしまったのだ。面目ない!
 taoさん、貴重で楽しい体験、ありがとうございました。

コメント

へい。さん、我が家の訪問記本当にありがとうございます。
ブログでも書きましたが、スティルスの最新式電源ケーブルは本当に驚きました。k1xv1xさんから強奪することに成功して、本当に良かったです。でないと、眠れぬ日々を送っていたことでしょう。
インドラは噂どおり素晴らしいケーブルです。オーディオ的なクオリティアップを考えれば、絶対に必要なケーブルだと思いました。
我が家のメインであるEMM Labs VIOLA HRS-120はオールマイティではありませんが、スティルスのCloude99を得て、クラシックを聴いている限り、コンサートホールで聴いているような印象を得られるようになってきました。
次回はへい。さんのお宅でのOFF会を楽しみにしています。

taoさん
 オーディオ的な音のワナにハマッている私です。でも、私も本当は、単純に熱いボーカルが好きなだけなんですけど。いつの間にか、高解像度というオーディオのワナに捕らわれたようです。でも、最近やっとtaoさんのように、また自分の好きな音を追求しようという気になってきたところです。
 オフ会の件、近いうちに企画したいと思いますが、今の我が家の音は、自分でもあまり好きになれない音なので、ちょっと人様には。それと、例によって天気が・・・梅雨時の晴れ間は、貴重なものですから。でも、きっと。

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プロフィール

へい。

Author:へい。
 オーディオ歴はやっとこ5年半。いくら年数を重ねても、やってることは初級者の域を出ないようだ。このブログはオーディオ関連のインプレ集なのだ。
※ご注意:私は、オーディオで音楽を聴くたびに、毎回感動したり驚いたりする。だからといって、我が家のオーディオが飛び抜けていい音をさせているワケではないし、なにか特別な機器・アクセサリーを使っているワケでもない。ブログをよく読んでいただければ、短所も明記されているのが分かるハズだ。どうか、美しい誤解をされませんように。

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