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個人主義

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2006-06

インターコネクトケーブル比較試聴

 - Mark Levinson No390SL (フルバランス設計), Viola Cadenza, Goldmund Mimesis 28ME(アンバランス設計)のバランス接続とアンバランス接続の比較 -

 さて、Current Cableの電源ケーブルの盛りだくさんの比較試聴を終え、いよいよインターコネクトケーブルEnchantressのXLR端子のものと、RCA端子のものの比較試聴を行う。なぜXLRとRCAの両方をお借りしたかというと、実はアンバランス設計であるパワーアンプGoldmund Mimesis 28MEの、RCA端子とXLR端子を比較評価してみたかったからだ。ついでに、フルバランス設計のCDP Mark Levinson No390SLの、バランス接続とアンバランス接続の比較もしてみよう。ということで、今回は単なるインコネ比較とは別の意味もある試聴となる。

Current Cable Enchantress RCA
Current Cable Enchantress RCA
Current Cable Enchantress XLR
Current Cable Enchantress XLR
 RCAケーブル(上)とXLRケーブル(下)だ。どちらも極めて柔らかい。材質も、加工方法も同じに見えるので、ケーブル自体の音質は近いと思っていいのではないか。
 このケーブルの開発者は、Stealth IndraとStereovoxを打倒することを、目標にしているとのこと。Stealth Indra 1番、Stereovox 2番と公言している私としては、非常に気になるケーブルでもある。
 あ、写真の真ん中の丸いのは500円ダマね。


<<プリ-パワー間>>
 それでは、パワーアンプGoldmund Mimesis 28MEとプリアンプViola Cadenzaの間につないで比較してみよう。比較の対象はStealth Indra XLRだ。

◆Current Cable Enchantress XLR
 高域はIndra XLRより狭い、そのせいか中域が厚く聴こえる。解像度も若干甘いようだ。低域は、多少ゆったりと聴こえる。ノイズフロアは低く、Stereovoxとは十分競えるのではないだろうか。

◆Current Cable Enchantress RCA
 レンジはIndra XLRと変わらないようだ。しかし、解像度は高い。細かな音のニュアンスまで聴き取れる。とくに中域の解像度が素晴らしいのではないだろうか。中域に、ときおりハッとするほどのフォーカスの締まった、エッジの立った音が聴こえる。特定の周波数に特性のピークがあるのではと、疑ってしまうほどだ。

 ということで、結果は、
  Enchantress XLR → Indra XLR → Enchantress RCA
の順で好ましい、となってしまった。もしEnchantressのRCAとXLRが同程度の品質だとしたら、また、Cadenzaのバランスとアンバランスの出力が同程度の品質だとしたら、GoldmundはRCA入力の方が品質がよいということになる。アンバランス設計であるGoldmundにとっては、当たり前ということであろうが、Indra XLRを使用している私にとってはちょっと残念な結果だ。

 え、感想が素っ気ないって?連日の比較試聴で疲れたのか、それとも表現力の限界か。いやいや、ちょっとデリケートなテーマになりそうなので、曖昧な表現はなるべく使わないようにしているのだ。マジでマジで。


<<CDP-プリ間>>
 次に、CDP Mark Levinson No390SLとプリアンプViola Cadenzaの間につないで、傾向を見てみよう。ここでも比較の対象はStealth Indra XLRだ。ここでは、CDPがフルバランス設計の機器であるので、XLRの方が好成績となることが予想される。

◆Current Cable Enchantress XLR
 先ほどの結果と同じだ。高域はIndraより狭い。いや、高域は出ているようなのだがエネルギー感が減少していて、高域の音量が小さく聴こえる。解像度はやや甘く、低域は、ゆったりとしている。静寂性は高い。

◆Current Cable Enchantress RCA
 これは、比較にならない。音量がかなり下がってしまった。しかたがないのでボリュームを上げたが、レンジの狭さ、密度の薄さ、エネルギー感の少なさを感じる。なんともやせ細った音に聴こえてしまう。これ以上聴いてもしかたがないと判断し、早々に試聴を中断した。
 そういえば、プリアンプを買った当初はCDPとはRCAでつないでいて、それをJPS Labs Superconductor2 XLRに変更したときのインプレには、音量がかなり上がったと書いている。

 結果は、
  Enchantress RCA → Enchantress XLR → Indra XLR
の順で好ましい、となった。もしEnchantressのRCAとXLRの品質が同じだとしたら、No390SLとCadenza間は、バランス接続とアンバランス接続の品質に大きな落差を許していることになる。

(後日追記:XLRからRCAに替えたときに、音量が下がったのは、Cadenza側に大きな要因がある可能性がある。ご存知のようにCadenzaは、左右のGainの調整が可能なのだが、それが、XLRとRCAで可変域が違うようなのだ。スペックに、"Gain : +6 ~ +16dB (variable)Single Ended, +12 ~ +3dB (variable)Balanced"と記載されていることに気が付いた。私は、左右のツマミを1時の位置に固定して聴いているのだが・・・こっから先は私の理解を超えている。勉強しなきゃダメか、ダメなのか?)


<< 考 察 >>
 さて、以上の結果をどう捉えるか。EnchantressのRCAとXLRにあまり差がないと考えて、比較の結果を整理すると、No390SL -(a)- Cadenza -(b)- MM28MEの接続は、
  (a),(b) : RCA,XLR → XLR,XLR → XLR,RCA
の順で好ましい。ここまできたらRCA,RCAも聴いてみたいのだが、残念ながらRCAは1本しかない。
 ここで、機器の特徴を再度確認しておく。といっても、パンフやマニュアルに書いてあることを確認するだけで、何かを測定したり、特別な調査をしたわけではないが。

◇CDP:Mark Levinson No390SL
 フルバランス設計であることを積極的にアピール。一応RCAアンバランス出力もある。マニュアルには、接続方法と操作説明が簡潔に書いてあるだけだ。

◇プリアンプ:Viola Cadenza
 英文マニュアルには、個別の端子の解説のRCA出力のところに「アンバランス入力しか持っていないパワーアンプに使用」、XLR出力には「バランス入力のあるパワーアンプに使用」との記述があり、出力はXLR優先のニュアンスが読み取れる。日本語マニュアルには、笑ってしまう。「本体のプリアンプ出力からパワーアンプの入力に接続します」って、どんだけ省略してんだよ。それで分るけどね。
 ちなみに、英文マニュアルの入力端子の説明は、RCA、XLRどれも公平に記述されている。

◇パワーアンプ:Goldmund Mimesis 28ME
 アンバランス設計。一応XLR入力端子を持つが、マニュアルには・・・あ、改めて確認したら、恐い記述が。「キャノン端子はプロ用600Ω送りを受けるためのもので、コンシュマー用のハイエンド機器には使わないでください。不完全なバランス出力を持ったプリアンプのなかにはこのキャノン端子に接続すると支障をきたす機器もあります」だって。もう使っちゃってるよぉ。


●結論として、これらの機器の特徴はどうだろう。
 上記を考慮した上で、試聴の結果をもとに、素直に推測すると、
  ・No390SLは、アンバランス出力のRCA端子の方が品質が低い
  ・Cadenzaは、バランス/アンバランス入出力に大きな品質の差はない
  ・MM28MEは、アンバランス入力のRCA端子の方が品質がよい
と思えるがどうだろう。わずかな状況証拠から導いた、少々頼りない推測だが。

●では、伝送方法の特徴は。
 ここで、日本有数のオーディオショップの、7Fにいる店長のWebサイトのレポートの中に、バランス伝送とアンバランス伝送との方式による音質の違いについて、記述した文章を発見。
 それを超・スーパー・スペシャル・ウルトラ・マンモスかいつまむと、バランス伝送は音像は大きく量感は多い、アンバランス伝送は音像は引き締まりエッジが際立つ、とのこと。私の感想と、少なからず似ていて安心した。って、かいつまみ過ぎだ。詳しく読みたい方は「バランス伝送とアンバランス伝送」あたりでググッてみてくれ。
 そう考えると、どうだろう。Mark Levinsonの音とバランス伝送の音、Goldmundの音とアンバランス伝送の音、何となくイメージが重なるのは、きっと偶然ではないよね。

●最後に、これらを組み合わせる場合や、運用上のポイントは。
 実は、某巨大掲示板での「バランス機器とアンバランス機器の混在はよくない」みたいな指摘が気になっていて、今回、多少の検証になるかと思って試聴してみた。
 試聴の結果言えることは、上にも書いたけど、フルバランス設計の機器では、アンバランス接続の品質は落ちても文句が言いにくいし、アンバランス設計の機器は、バランス端子には期待しないのが間違いはない、ということだけだね。
 我が家は、Cadenzaという得意不得意の少ないコントロールアンプが、バランス設計機器とアンバランス設計機器の間に入り、品質をコントロールしてくれている、と思いたい。なので、Goldmundをアンバランス接続に変更さえすれば、問題ないのではないだろうか。運用上の問題点としては、前段のインコネXLRをグレードアップしたときに、そのオサガリXLRを後段のRCAに使いまわしできなくて、懐に優しくない、ということくらいか。
 機器の組み合わせで問題があるとしたら、バランス設計機器とアンバランス設計機器をダイレクトに接続する場合だね。バランス接続するにしても、アンバランス接続するにしても、どちらか一方の品質の高さを十分に享受できなくなってしまうと考えられる。こういった選択をする人は、純血同士の組み合わせも比較試聴して、よく確認した方がよいだろう。かく言う私は、オール・レビンソンもオール・ムンドも、まともに試聴したことがない。って、またもや説得力がないなぁ。


 というとこらへんで、そろそろ切り上げてもいいだろうか?って誰に聞いてんだ、オレ。電気の知識の乏しい私の分析では、このへんが限界だろう。ってもう面倒になっただけなんじゃ・・・

 そうそう、Current Cable Enchantressの評価はどうだったのか。私の好みからいえば、残念ながらStealth Indraを超えるものではなかった。しかし、Stereovoxとはいい勝負なのではないだろうか。ということで、Current Cableは同率で2位に並んだというところか。いやいや、大健闘でしょー。
 RCAとXLRとのケーブル比較は難しいね。一般の家庭で、RCAとXLRのケーブルを公平に比較評価できる環境を持っている人は少なさそうだ。

 以上で、4回に渡った怒涛のCurrent Cableの比較試聴を終わる。いやー、実りは非常に多かった。豊作豊作! 疲れたけど、そんな疲れはぶっとぶネ。と、お気楽な締めにしておこう。

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へい。

Author:へい。
 オーディオ歴ははや10年。いくら年数を重ねても、やってることは初級者の域を出ないようだ。このブログはオーディオ関連のインプレ集なのだ。
※ご注意:私は、オーディオで音楽を聴くたびに、毎回感動したり驚いたりする。だからといって、我が家のオーディオが飛び抜けていい音をさせているワケではないし、なにか特別な機器・アクセサリーを使っているワケでもない。ブログをよく読んでいただければ、短所も明記されているのが分かるハズだ。どうか、美しい誤解をされませんように。

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