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2006-06

CDレコメンド:Keyshia Cole / The Way It Is

 今さらKeyshia Coleを持ち出すなんて、恐ろしくトレンドに鈍感なヤツ、と素直に認める、恥ずかしい。リリースは、2005年6月なので、もう1年たつし、ずっとHMVのソウル・チャートの上位にいる。
 買ったのは先月。なんで今まで買わなかったかなぁ。ネットで1~2回試聴したはずである。でも、分からなかったんだろうなぁ。ネットの試聴では、体調や気分によって、ピンとこないことがよくある。最近何度目かの試聴をして、「あれ、やっぱイケてるかも」と思い、CD購入に至った。
 録音はよい。曲もよい。ボーカルがこれまたよい。今さら知りました、なんて恥ずかしすぎて書けないと思っていたが、やっぱし書かない訳にいかないと思い直し、こうして書いている。
 どこらへんで書かずにはいられない衝動に駆られたかというと、左右のSPから前方に張り出すコーラスの、立体的でホログラフィックな実体感を伴った迫力で、である。矛盾したことを言っているのは分かっている。ホログラフィックな表現と実体感とは、相反するものと考えるのが普通であろう。でも、このアルバムは違うのだ。
 恐らくKeyshia本人の多重録音されたバックコーラスだと思う。それが、幾重にも重なり合い、SPの前方やときには後方で存在を主張する。センターボーカルに被せてハーモニーを聴かせる部分では、その他の楽器を圧倒し、まるでアカペラコーラスグループを聴いているような強烈な存在感がある。Keyshiaが5~6人いるように聴こえる、ボーカルKeyshiaの色を非常に濃く打ち出したアルバムだ。
 Soul系の美しいメロディラインと見事なバックコーラスばかりではなく、HipHop系のキレのあるリズムも特徴的だ。メロディとリズムのいいとこ取りをした、大変欲張ったアルバムに仕上がっていると思う。

 このCD、今をトキメクKanye Westプロデュースということでも話題だ。でも、私的には「○○プロデュース」とか聞くと、作品の出来不出来には関係なく、多少の味付けと見せかけと、プロモーションだけで売ってしまう、芸術性とは無関係な、100%商業主義的なものを想像してしまう。でもこれは、私だけの偏見かもね。昔のTV番組の見すぎかもしれない。
 もともとレコード会社、っていうかあの業界は、一般のビジネス感覚からいうと、少しズレた人たちの集まりだ。それは、著作権ビジネスや、再販制度や、ギャンブル的な商品性、それから昔からの興行ビジネス等に起因するところが大きいので、致し方のないところではある。90年代、そんな中でもズレの大きい上流の制作サイドに、現代風のマーケティング手法を持ち込んで「○○プロデュース」と銘打ってトレンドをつくったのは、多くの人の記憶に残っているところであろう。そのインパクトは非常に大きかったが、でも実態はそんなオオゲサなものじゃなくて、目端の利くほんの一握りの人たちがやってたことだったんだけどね。
 で、それで業界がどう変わったのかというと、利権の生まれる場所の、上流へのシフトがより進んでしまった。目端の利かない上流の人たちに、原盤権という利権をより多く握られてしまうという、大変皮肉なこととなった。今日の音楽配信の実現に、Appleという外圧に頼るしかないほど、日本のレコード会社の利権上の弱体化が進んでしまった、その大きな要因となったのである。ただし、SMEは例外だけどね。
 米国の業界は日本以上に歪んだ世界だと聞くが、そんな余計な話しには惑わされずに、純粋にCDに記録された音楽を楽しみたいものだね。このCDは、もちろん大変楽しめる!あ、「Kanye」=「歪んだ世界」とは言っていないので、誤解しないように。

 私の中ではやっと、LaShell Griffinに並ぶアーティストが現われた、と喜んでいる。まさしく待望のアーティストである。さて、このKeyshiaの次のアーティストは、いったいいつ現れることやら。気長に待とう。

Keyshia Cole - The Way It Is Keyshia Cole / The Way It Is

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 オーディオ歴ははや10年。いくら年数を重ねても、やってることは初級者の域を出ないようだ。このブログはオーディオ関連のインプレ集なのだ。
※ご注意:私は、オーディオで音楽を聴くたびに、毎回感動したり驚いたりする。だからといって、我が家のオーディオが飛び抜けていい音をさせているワケではないし、なにか特別な機器・アクセサリーを使っているワケでもない。ブログをよく読んでいただければ、短所も明記されているのが分かるハズだ。どうか、美しい誤解をされませんように。

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