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個人主義

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2005-12

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Viola Cadenza自宅試聴

   ~八日目の感想をアップ


●初日
 Cadenzaが届いた日。とりあえずセッティングを行う。電源回りは、後でアクセサリ等による改善効果を実感したいので、何の対策もしないでおく。

 Mark Levinson No390SL
    ↓
   Wireworld Gold Eclipse 3+ Interconnect RCA
    ↓
 Viola Cadenza
    ↓
   PAD Musaeus Interconnect RCA
    ↓
 Goldmund Mimesis 28ME
    ↓
   Kimber Kable KS-3035 + WBT-0680Ag
    ↓
 JM Lab Alto Utopia Be

No390SLの電源はMIT Shotgun AC1を使いDENKEN DA-7050Tから、28MEはGoldmund Power Cable Lを使いPAD CRYO-L2のコンセントから取っているが、Cadenzaは付属のケーブルを使い家庭用コンセントから電源を取る。

 セッティングを終え、とりあえず取扱い説明書を眺める。と、本体の天板を開けた内部のスイッチによりINPUT2のRCA端子とINPUT7のXLR端子をパススルーに切り替えることができるようだ。よかった、AVアンプPioneer VSA-AX10iをつないだときの自動音場調整の設定が簡単になる。
 その他の発見は何もない。本当にインプットセレクトと左右のdB GAIN調整、ボリューム調整だけの機能だ。これだけの機能でこの金額。と~っても複雑な気持ちだ。

 2時間ほどの通電後、いよいよ試聴。No390SLのボリューム機能をVariableからFixedに切り替える。そしてCDをかける。
 ん~、・・・、・・・、・・・。驚くほど変わらない。少しだけ中域に暖色系の色が乗っているか。情報量はちょっと落ちた気がする。これじゃ、プリ導入の意味がないなぁ。しかし、ネットで目にする自宅試聴のレポートは、初日は落胆し、日を追うごとに歓喜に変わっていくのが常道だ。私も様子見としよう。
 だが変化が少なかったらどうしよう。プリなしという劣等感を解消するためにも購入した方がいいのか。それにしては高過ぎる買い物だ。色々な思いを頭の中に巡らせているうちに、なんか変わってきたゾ。
 中域の暖色系の色が、より濃くなり、だんだん魅力的になってきた。ショップで試聴したときのCadenza独特の色彩。シットリと潤いと温もりがあり、音の実体を間近に感じられるような音に少し変化してきたのだ。まだアルバム1枚も聴いてないぞ。よ~し、この調子で変化していけば、数日後はとんでもないことになっているかもしれない。

 と、ちょっと期待も生まれたところで、つづく。


●三日目
 Cadenzaの通電を始めてから50時間ほど経過した。私は貧乏性なので、バーンインCDを一晩中流しっぱなしにすることもなく、いつものペースで曲を聴いていた。ただ、今日までは調べ物や掃除などをしながら聴いていたので、半ば上の空であり、Cadenzaの音がどう変わったのかは気にしないでいた。
 今日は昔使っていたチェックCDを聴いてみようと思い、取り出したのが「WOW Gospel 2001」、10曲目の「Yolanda Adams / Still I Rise」。何だか昔と全然違っている。 音場が奥行き方向にかなり厚くなっている。厚みが出たおかげで、音の分離がよくなり、個々の音の存在感が増している。我が家のオーディオもいつのまにか随分グレードアップしたもんだなぁ、と次のCD。Winans家の元気印の嫁「Vickie Winans / bringing it all together」、2曲目の「Superman」。最初のオルゴールの音、アタック感は変わらないが響きが分厚い。以前は奥の方に小さく石のように固まっていたボーカルが、目の前まで出てきて存在感たっぷりに唄っている。左右のコーラスもSPの前に張り出して各々をアピールしている。
 あれ、このCDを聴かなくなってからシステムのどこをグレードアップしたんだっけ。などと考えたのだが、ちょっと待て、私のオーディオ歴はまだ2年半、このチェックCDもつい最近まで使っていたはず。ひょっとしてひょっとするかも・・・
 と、急いで取り出したいつもの「LaShell Griffin / Free」。あ~、やっぱり違ってる。ショップで聴いた温かく潤いのあるCadenzaの音だ。いやショップよりも音場は前方に展開して、もっと存在感がある。前方展開は、部屋が狭くニアフィールドだからであろう。でもこの近さが生々しくて好ましい。多少にぎやかさが増し、ノイズフロアが上がった感じがするが、この程度ならば怠っていた電源回りの対策でなんとかなりそうだ。
 これなら心置きなくこのまま購入できる。と、今日はそう思っておく。自宅試聴の期日までは後5日ある、あわてる事はないのだ。


●六日目

 通電開始から6日目。自宅試聴の期日まで2日あるのだが、本日最終審査を行おうと思う。
 Cadenzaを接続した状態でいつもの「LaShell Griffin / Free」7曲目「Rise」、10曲目「Faith」、11曲目「Better Days」を聴く。Cadenzaの色がより濃くなっているようだ。プリなしの以前の音は水彩画、Cadenzaの音は油絵という表現がふさわしいかと思う。それぞれの音の濃度、実体感、生々しさに改めて感動してしまい、いつもの比較試聴では曲の最初の1分も聴かないのに、3曲とも最後まで聴いてしまった。
 次にCadenzaを外し、元のプリなしの状態に。これはこれでありなのだと思う。よく言うとハイスピードで、新鮮で、軽快な音だ。悪いところを探す。奥行き感がなくなっている。平面的になり単調になっている。11曲目「Better Days」で左右の音場を聴いた。音場の広さはあまり変わらないが、両端の音の密度がまったく違う。Cadenzaありの場合は両端までビッシリ音が詰まっているのだが、プリなしでは両端は陽炎のように微かだ。Kimber SelectのインコネとStealth Indraとの比較を思い出した。Cadenzaの音場の端まで密度が高いのはIndraと同じだ。Indraの無色に対し、Cadenzaは結構色が濃いけどね。
 この「Better Days」は不思議な曲だ。他の曲では気が付かないような機器の魅力を引き出すようだ。過去にこの曲を特に美しいと思ったのは2回、Octave HP-500SEとFM Acoustics FM266である。 今回のCadenzaでは、広大でかつ高密度という両立した音場に大いに感動させてくれた。
 総合的に評価してみる。水彩画と油絵の喩えは間違っていない。プリなしはあっさりとし、Cadenzaありは濃厚。プリなしはマグロの刺身、Cadenzaは大トロに溜まり醤油。場の臨場感、音の生々しさ、隅々まで塗り潰す圧倒的な情報量、Cadenzaが完全に上を行っている。Kimber SelectとStealth Indraの価格差を正当とすれば、Cadenzaの価格も納得がいくのではないだろうか。と、自分を説得し、Cadenza購入に意を決めようと思う。


●八日目
 大枚をはたいて所有権を得た。ついでにStealth Cloude Nineも買ってしまった。インプレは後日。実は機器の収納が思ったとおりにいかず、苦戦中だ。AV混在はケーブルが。。。


Viola Cadenza 試聴 とりあえずAVアンプの上に


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プリアンプ比較試聴その3

 いよいよプリアンプ選びの最終段階。本当は心の中はViola Cadenzaに半ば決まっているのだが、ネットではCadenzaを差し置いてBAT VK-51SEの評価が高いように見受けられ、はて、私の以前の比較試聴では何か見落とし聴き落としがあったのだろうかという不安を払拭できないでいる。そこで、その不安を解消し、心置きなくCadenzaの自宅試聴に臨むために、ここに再度決戦の比較試聴をお願いしたのだ。ショップでは、嬉しいことに"FM Acoustics祭り"を開催中。SPはJM Lab Alto Utopia Beのセッティングをお願いした。
 最初の機器構成は次のとおり。

 AntelopeAudio OCX (176.4kHz)
  ↓
 Esoteric P-03 (DSDコンバート)
  ↓
 Esoteric D-03 (DSD DA変換)
  ↓
 FM Acoustics FM266
  ↓
 FM Acoustics FM115
  ↓
 JM Lab Alto Utopia Be

 この構成からプリをVK-51SE、Cadenzaと換えていく。チェックCDはいつもの「LaShell Griffin / Free」。


●FM Acoustics FM266
 FM Acousticsは、今年2005年のインターナショナル・オーディオ・ショーでlumen white diamond lightとのセットでの実演を聴いた。甘ったるい音という印象だった。ディテールまで分析的に聴かなかったし、それがFM Acousticsの音なのかlumen whiteの音なのかも分からなかったが、とにかく甘ったるい音という強い印象を持った。思えば贅沢なセットであった。
 ヌルッとしたあま~い音。この日の試聴も先入観が手伝ってか、第一印象は同じような音に聴こえた。そうかこの甘さはFM Acousticsの音だったのか、そう思った。何がどう甘いのかよく聴いてみる。
 まず、それぞれの音の出だしがエッジのないヌルッとした出かた、そしてそのままヌルヌルッと長く尾を引く。楽器にローションを塗ったかのようだ。音にアタック感がなく、切れが悪く、そのせいかテンポがゆっくりと聴こえる。まるで別アレンジの曲を聴いているような気になる。体の力が抜け、けだるくなるような音。寝る前に聴くにはいいかもしれないが、朝一番には聴きたくない音。
 しかし、しばらく聴いて慣れてくると、悪い印象は薄れ、なんとも艶やかに聴こえてきた。ヴァイオリンの弦の響きなどは、まるで光沢を放っているかのようにツヤツヤと美しく心地よい。コーラスの声も若々しく張りがありツルツルだ。だんだん聴き惚れてくる。
 ヌルヌル、ツヤツヤ、ツルツルといった印象だが、何かごまかしているということではなく、解像度もあり、微弱音の表現もしっかりしていて、密度が高い。
 場がにぎやかな感じがするのだが、Metronome PA1 Signatureと比較すると分かりやすいだろうか。PA1は、倍音成分の響きが多く、霧のように場全体を満たす。FMは主音に伴う倍音よりもむしろ残響音が長く尾を引く。霧のような感じではなく、いく筋もの水の流れがそこにあるよう。音と無音がはっきりとしてノイズフロアは低い。かえって分かりにくい比較かな?
 ここで頭に入れておきたいのは、マスタークロックOCXの設定が176.4kHzであることと、P-03がPCMをDSDにコンバートし、D-03にてDSDをDA変換している点だ。つまり、音が高密度になり、ツルツル感が倍増されていると考えられる。その分は割り引いて聴かないといけない、けどそんなこと難しいか。
 とにかくFMはハマると抜け出せなくなるような麻薬的な魅力、ということがよく分かった。自分はお金持ちじゃない、という意識をしっかり持っていれば大丈夫なハズだ!
 エキシビションのFM Acousticsにちょっと力が入ってしまったが、いよいよ本戦に望もう。

 その前にちょいと余談。最初、JM Lab Altoは久しぶりの音出しで、SPがまだ硬いとのことであった。確かにウーファーの動きが鈍いようで、低域の音がボワボワ。それを指摘すると、ちょっと待てとのことで、ベースを強調した曲を1曲、相当な大音量で再生し始めた。見ているとウーファーが2~3cmほども動いている。すごい。こんな大音量、うちのマンションでは到底出せない。
 1曲終わった後試聴に戻ったが、驚くほど低域のスピードが速く軽やかに変わっていた。低域ばかりか高域も引っかかりが取れスムーズ。エイジングとか暖機運転とか大切なんだなぁ。新品のSPで早く音出しをしたいときは、指でエッジをマッサージすると効果があるなどと教えていただいた。へぇ~。


●BAT VK-51SE
 いつものとおり、低域から高域までバランスよく陰影深くクッキリと鳴らしてくれて、安心して聴ける。しかし、FMの後だとずいぶん質素に聴こえてしまう。残響音は短く、Goldmundのようなハイスピードに感じてしまったが、あくまでもFMとの対比としてなのでGoldmundファンからは共感は得られないかもしれない。
 以前より感じていたBATの色彩は確かに感じられる。中高域の音に、わずかに低域方向に膨らむ響き。風呂場で湯船をかき混ぜたときの水の音のような周波数帯の音。BATに惚れる人はこの色彩に惚れるのだろう。喩えるとしても湯船ではなく、小川のせせらぎとかになるのだろうなぁ。
 まことに残念ながら、私にはこの色彩が好みに合わない。ただ、この価格帯のプリアンプとしては、非常に優秀だと思うし、私的にはGoldmund Mimesis 27MEに並ぶパフォーマンスの高さだと思う。嗜好のものをパフォーマンスと言ってしまうと語弊があるが。あ、ただし外見はダメね。安っぽい。


●Viola Cadenza
 いよいよ本命。ただしこの本命君、私がBATを試聴している最中にメーカーの担当さんが搬入してきたピカピカの新品。世に出てから初めて鳴らす音を私が試聴するという、何とも心もとない状況。
 音を出してみた。ちょっと硬くてカスレてて、潤いと温もりが足りないが、とりあえずCadenzaの音が出て安心。この色彩の方向性なら、私の好みに合致する。このままエイジングが進めば、きっと柔らかくて艶があって、潤いと温もりのあふれるCadenzaの音になるだろう。
 残響音は、FMほどではないが、BATよりも長く尾を引く。この点もCadenzaの色彩を引き立たせるのに効果を上げている。
 でもFMやBATと比べるとちょっと低域が出てないなぁ、と言うと、ACケーブルが違っているとのこと。


●Stealth Cloude Nine / Shunyata Anaconda
 ということで、ACケーブルを交換して再度試聴。今まで刺さっていたStealth Cloude Nineから、FMとBATで使用していたShunyata Anacondaに換えた。
 曲の出だしのヴァイオリンがなんとなくSPよりちょっと前にせり出した感じがする。続くボーカルの声を聴いてあれ?と思った。別人のように声が違う。低域成分が増し厚みが出て、声に温もりが乗った。それに、奥の方に小さく定位していたのが、それまでより3歩くらい前で唄っているように感じ、急に人の気配を漂わせはじめた。全体的に硬質な感じの音は新品のせいだと思っていたのが、一気に柔らかくなった。プリごと換えたのかと思ったがそうではない、Cadenzaのままだ。それほどの変化だと思った。この状態が先ほどのFM、BATと同一環境であるなら、Cadenzaはかなり好ましい音といえる。
 Stealth Cloude Nineは以前も聴いたことがあるが、多分最初の硬質な音が本来の新品Cadenzaの音であろう。Stealthは素直に何の脚色もせずにその音を出したのだと思う。それにStealthの音場型の空間表現が硬質な感じを強調してしまったのかもしれない。
 Shunyata Anacondaは新品Cadenzaの硬質な音に低域の厚みを加えたようだ。空間表現は多分リアリティを増す方向に影響したのだろう。Anacondaは、この新品の試聴には大変好ましい方向に変化させたが、エイジングが進んだCadenzaにはどうだろう。さらに良くなるのだろうか、ちょっと疑問ではある。
 ケーブルの選定は、時間が経ってから行うべきなのであろう。あ、もうCadenza買うつもりになってるし。


 ということで、私は当初の目論見どおり、Viola Cadenzaの自宅試聴を依頼することになった。ちょうど年末年始の休みがあるので、じっくり聴くことができそうだ。

プリアンプ比較試聴その2

 前からちょっと気になっていたMETRONOME PA1 Signatureの試聴をするために、ショップへ。Viola Cadenzaとの比較を、もしかしたらJM Lab Alto Utopia Beを使ってできるかも、と思って行った。ところが残念なことに、CadenzaもAltoもなかった。まぁいいか。最初の構成は次のとおり。

 ESOTERIC G-0S
  ↓
 ESOTERIC P-03
  ↓
 ESOTERIC D-03
  ↓
 GOLDMUND MIMESIS 27ME
  ↓
 GOLDMUND MIMESIS 18.4ME
  ↓
 WILSON AUDIO SYSTEM 7

 ここからプリアンプを交換しながら比較試聴をさせていただく。チェックCDは持参したいつもの「LaShell Griffin / Free」。

●GOLDMUND MIMESIS 27ME
 何度か聴いている27MEだが、今日は一段と素っ気ない。ESOTERICとSYSTEM 7のせいだろうか。しかし、高解像度、ハイスピードはいつもどおり。音場はなんだか極端に狭く、SPの幅から外には出ない。これはSYSTEM 7の特徴だとのこと。ちょっと楽しくないなぁ。

●METRONOME PA1 Signature
 本日目当てのPA1。見た目は繊細な感じの外観だ。ボリュームが変わっていて、上下に動く小さなレバーなのだ。レバーを上げ下げするたびに、ちょっとずつ変化する。インプットセレクターも同じ方式。面白い。
 肝心の音はというと、よく言うとゆったり大らか、悪く言うとゆるゆる。響きが多く、低域もしまりが足りない。そのせいか音場は広く、にぎやかな印象。解像度がちょっと足りないのか、微弱音はかすかに。しかし、これはこれで悪くはないと感じる。音楽がその場に満ちているような感じで、なんだか楽しい。
 試聴した構成では相性がよくなくて、パワーにMETRONOME AMT 70、SPにSONUS FABER CREMONAを持ってくると素晴らしいとのこと。CREMONAも余計な響きが多いSPだという印象があるのだが、そんな組み合わせでいいのだろうか、とちょっと思ってみた。

●MARK LEVINSON No326S
 No32Lの音を期待して聴くと肩透かしだ。印象は27MEに近いが、そこまで高解像度でもハイスピードでもない。中途半端な印象。温まってくるとまた違ってくるとのこと。まぁ親がスゴイと子が霞んでしまうのは仕方のないことか。

●WILSON AUDIO SYSTEM 7 / JBL K2 S9800SE
 番外として、最初の構成からSPをS9800SEに変更。SYSTEM 7だと音場が素っ気ないという印象が、どこまで変わるかという比較をさせていただいた。実はS9800SEをじっくり聴いたことがなかったので、うれしい比較となった。しかし、私はJBLには偏見がある。デリカシーのない音、偏見どおりの試聴結果になってしまったかもしれない。
 曲の出だしの女性ボーカル(LaShell Griffin)を聴いて、おー、と思った。驚くほど低域の音が乗るのだ。これが38cmウーファーの音か。我が家のAlto Utopiaは28cmウーファー、かなり違う。しかし、ちょっと不自然なほどの低域のボリュームだ、なんだかコモって聴こえてしまう。そう思うと、曲全体に低域の響きが覆い被さって、中高域を飲み込んでしまっている感じだ。その代わり音場は熱い。熱気ムンムンだ。そんな中では、細部の音まで聴こうという思いはバカらしくなってしまう。それでも頑張って細部を聴くと、高域の伸びは全体の中でバランスが悪いほど素直に感じる。ツイーターはAltoと同じベリリウムなので、ここだけ馴染みのある音。
 いやはや緻密で中高域の美しいSYSTEM 7とは好対照であった。似たような価格帯なのに、こうも趣向が違うとは。どちらも人気SPなだけに、人間の好みってのは本当に違うもんだね、って再確認。私はもちろんSYSTEM 7方面だ。

●DYNAUDIO EVIDENCE TEMPTATION
 番外の番外。上のショップで試聴を終え、時間があったので別のショップへふらっと寄ってみた。すると、以前から聴きたかったDYNAUDIOがあるではないか。チャンスとばかり、試聴をお願いした。チェック用CDも持ってたしね。何種類かあったDYNAUDIOのSPのうち、指名はもちろん一番大きなEVIDENCE。
 構成は、と思って他の機器を見たのだが馴染みのないブランド。真空管アンプを作っているブランドは、そちらが好みではないと結構目にしないものだ。今思えばYBAだったかも。
 音を聴いてびっくり。なんと前方展開の音場だ。ボーカルがSPより前、すぐ近くにいる。それもリアル。ちょっと乾いた感じの声で、LaShell Griffinが10歳くらい老けたように聴こえるが、でもその渋さがなかなかよい。ボーカルものが好きな人に人気のSPだということがよく分かる。
 しかし残念ながら、低域はやっぱり不足ぎみ。高域もちょっと物足りないかな。かまぼこ型とまではいかないと思うが。この辺はアンプの影響もあると思うので、判断は控えておこう。
 設置面積はこのクラスのSPにしては極めて小さいので、日本の住宅事情にはありがたいSPだ。いや、重心が高そうなので地震が心配か。


 以上、この日は2つのショップでの試聴であった。
 オーディオを始めた頃で、ネットの知識で頭でっかちな頃(今でもそうだが)、試聴させていただいたらお礼として、そのショップから商品を購入しないと失礼、みたいな風に思っていて、なかなか気軽に試聴をお願いできなかった。でも、オーディオは眺めるだけで分かるはずもないし、1つのショップでは商品も限られる。お手間をかけることになるが、常識の範囲で色んなショップに試聴をお願いするしかないな、とこの日再認識した。

DENKEN DA-7050T

 DENKEN DA-7050Tが本日納品された。通電して6時間ほどの音だが第一報を述べたい。

 Mark Levinson No390SLとPioneer DV-S969AViをつないだ。
 多分「にじみのない芯のとおった音」になった、ということで全ての説明ができるような気がする。ウィンドチャイムなど高音の金属音は響きが少なくなりボリュームが下がったように聴こえる。ピアノは音が硬くなった。ギターなどの弦楽器は、弦の音が聴き取りやすくなりリアルさが増す。ベースなどの低域はゴリッとした感触になり、メリハリができる。ボーカルはより小さな点で定位し、若干奥に引っ込み存在感を増す。左右の音場はそれまでのような霞のような広がりではなく、SPの外側に明らかに楽器やコーラスが存在するのが分かる。エコーなどの微弱音もにじみではなく明確な音となり、無音と音の境がハッキリとし、ノイズフロアが下がった印象を受ける。総合的には、高解像度になり、音がリアルになったように感じ、好印象だ。

 DVDの映像は、全体的に明度が上がり、色の彩度が上がったように見える。これも「にじみが少なくなった」ということで説明できるような気がする。

 まだまだエイジングが進むと思われるので、雑感を含めて続報を書きたい。


追記その一
 ネットの某有名巨大掲示板では、DENKEN DA-7シリーズの心臓部であり既に生産の止まってしまった静電誘導トランジスタSITの寿命を心配して、電源はこまめに切るべきか、それとも常時通電が良いか、という悩みの投稿が続いている。私も心配だ。
 ということで製造販売元の光城精工に問い合わせたところ、SITは大変丈夫で長持ちなデバイスで常時通電でも10年はもつだろう、たぶんその前に他のコンデンサ等が容量抜けしてしまうだろう、電源on/offはお好みで、との回答。安心して常時通電しよう。


追記その二
 納品され、通電を始めてからちょうど一週間が経ったので、どのように音が変化したのかチェックCDで聴いてみた。
 CDから音を出してすぐ気が付いたのは音量が下がったこと、ボリューム位置が以前より上がる。それから、ピアノの音から硬さがとれ、柔らかくなったのに気が付いた。全音域に渡って音から少し芯がなくなって柔らかくなっているようだ。つまり、元の音にちょっと戻ってしまった。にじみは少ないので完全に戻ったわけではないが。
 音量が下がったことが大きく影響しているのではないだろうか。この要因については、ちょっと心当たりがないでもない。実は今日は12月24日クリスマスイヴ。マンション全体で電気の使用量がアップしているのではないだろうか。って、そんな日にこれでいいのか俺。いや、これでいいのだ。せっかくだし「Gospel Millennium - Christmas」(Various Artists)をしっぽり聴こう。これもなかなか秀逸録音盤なのだ。
 このDA-7050Tはエイジングを始めてしばらくは音がコロコロ変わると聞く。もうちょっと様子を見よう。
 そうそう書き忘れていたが、このDA-7050Tの出力電圧は108Vにカスタマイズしていただいている。この辺の影響もあるのかな。


追記その三

 通電開始してから17日目、Cadenza自宅試聴の6日目でもある。Cadenza使用時と元のプリなしの状態とを聴き比べるついでに、DA-7050Tのこの時点での感想を述べる。多分最終報告となると思う。
 とは言え、17日も経ってしまうと元の音の印象は薄れてしまっている。まぁそう言わず一生懸命聴いてみる。
 以前と同じプリなしの状態にする。音の鮮明さが増したのは以前と同じ印象。ボリュームが下がったのもあまり変わらない。低域の音量が減ったように聴こえるのが象徴的か。まぁしかし三日目から劇的な変化はないようだ。
 あまり報告するほどの内容ではないか。それでは、Cadenzaありの状態で、今まで家庭用コンセントから取っていたCadenzaの電源をDA-7050Tから取ってみようではないか。どうなる?
 これは驚いた。80cmほど音場が上方に上がった。腰高になって低域が減ったかと思ったがそうではないようだ。低域は今までと変わらないように思う。もっとよく聴いてみよう。
 FM Acousticsの音を思い出した。アタック感はあるのだが、音の余韻はなんだかツルツルして、密度感が増している。高密度になったのが音場が上がった原因か。しかし、奥行き感は減った。前に出てくるようなパワーが薄れた感じだ。50Hzから60Hzに変わったと考えると、理解できるだろうか。波が多くなった分きめ細かくなったが、ひと波のエネルギーは減った。いや高めの電圧設定も関係しているのか、電圧が上がり電流が下がった結果エネルギー感が減った。そんな感じだろうか。理解しているわけではないのだが。
 どちらが好ましいだろうか。なんて考えてもDA-7050Tを返品できるわけもないので、自分を納得させよう。エネルギー感はきっとケーブルで何とかなる。そうショップでCadenzaを試聴したときのStealth Cloude NineからShunyata Anacondaへの電源ケーブル交換、あのときと同じ方向性で変化させれば元に戻って余りある。Anacondaが買えるかという別の問題はあるが。一方、FM Acousticsのようなツルツル感はなかなか手に入らないゾ。
 オーディオはオカルトでプラシーボで自己暗示のマヤカシである。と開き直ろう。


DENKEN DA-7050T



 電源ケーブルを付属のケーブルから変えてみた。知りたい方は「Electra Glide Epiphany X のゆくえ」を。

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Allegro Power Cable (対現行のCurrent Cable Conqueror)

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Analysis plus Golden Oval Speaker Cable, Interconnect Cable (対現行のKimber KS-3035, NBS Omega 0)

Symposium Super Plus Platform 1914
オーディオボード Symposium Super Plus Platform 1914 (対現行のKripton AB-2000, 大理石トラバーチン, 天然水晶 Acoustic Revive RIQ-5010, Symposium Svelte Shelf, taoc TITE)

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スピーカー Bösendorfer VC 7

◆2007年6月

フルCurrent Cable
電源ケーブル Current Cable Peacemaker, Conqeror, インコネ Current Cable Enchantress (対現行のStealth Dream for Digital, NBS Omega 0, Stealth Indra)

Current Cable Enchantress vs. 東急ハンズ黒檀ブロック
インコネ Current Cable Enchantress, インシュ 東急ハンズ黒檀ブロック (対現行のStealth Indra, 天然水晶 Acoustic Revive RIQ-5010)

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Current Cable Enchantress XLR (対現行のNBS Omega 0, Stealth Indra)

taoさん宅訪問試聴 【後半戦】
EMM Labs CDSD, DCC2, Viola Cadenza, Symphony, German Physiks HRS120 Carbon, Stealth M-21, Cloude 99 Full, Stealth Indra

taoさん宅訪問試聴 【前半戦】
Sony CDP-MS1, Sound Design FoB SD05, PSD T3, Synergistic Designers' Reference Digital, Esoteric 7N-A2500 Mexcel Digital, Stealth Varidig

◆2007年5月

Goertz Boa MI-3 スピーカーケーブル試聴
Goertz Boa MI-3 (対現行のKimber KS-3035)

Avalon Isis, Burmester試聴
Burmester 969, 970 SRC, 808Mk5, 911 Mk3, Avalon Isis (対西麻布のバーのJazzの生演奏)

MEI前田製管 MMW-1 オーディオボード 試聴
MEI前田製管 MMW-1 オーディオボード (対現行のKripton AB-3000)

ハイエンドショウトウキョウ2007スプリング

SACDP 4機種比較試聴
Esoteric X-01D2, dCS P8i, EMM Labs CDSA SE, Lindemann 820S, ついでにAvalon Diamond

◆2007年4月

Nordost Valhalla 再び、いや再三
Nordost Valhalla 電源ケーブル&インターコネクトケーブル (対現行のStealth Indra, Synergistic Absolute Reference, Stealth Dream for Digital)

Acoustic Revive RIO-5 II, RD-2, 東芝 My Fresh TKS-100 ~CDお清めの作法
Acoustic Revive マイナスイオン発生器 RIO-5 II, 多目的消磁器 RD-2, 東芝 超音波洗浄機 My Fresh TKS-100

Current Cable 新Peacemaker 第二報
Current Cable 新Peacemaker Power Cable (対現行のSynergistic Absolute Reference, Stealth Dream for Digital Gear)

Current Cable 新Peacemaker 速報 ~日本側代表者へのメール
Current Cable 新Peacemaker Power Cable (対現行のNBS Omega 0 Power Cable)

Univ.Pの足元変更、そして我が家のDVD リニアPCMに実体感があるワケ
taoc TITE-25PIN, PTS-4, Pioneer DV-S969AVi, Mark Levinson No390SL

J1青からトラバーチン直、そしてRIQ-5010 ~プリアンプの足元変更
J1青, トラバーチン, Acoustic Revive RIQ-5010

アース・スタビライザー要石 試聴 & Noise Harvester その後
アース・スタビライザー要石, PS AUDIO Noise Harvester

◆2007年3月

MESSAさん宅訪問試聴
B&W N802の標準キャスターとスパイク

デッド or 嗚呼!ライヴ ~ 第四章 ~ チューニングテクニック
fo.Q制振シート, J1青インシュレーター, taoc TITEスパイクベース

デッド or 嗚呼!ライヴ ~ 第三章 ~ オーディオボード比較試聴
大理石トラバーチン, Symposium Svelte Shelf, (対現行のKripton AB-2000)

audioquest Volcano スピーカーケーブル試聴
audioquest Volcano SP Cable, (対現行のKimber Kable KS-3035 SP Cable)

Nordost Valhalla 電源ケーブル&XLRインターコネクトケーブル試聴
Nordost Valhalla Interconnect XLR, Nordost Valhalla Power Cable, (対現行のStealth Indra Interconnect XLR, Synergistic Absolute Reference Power Cable)

NBS Omega 0 電源ケーブル&XLRインターコネクトケーブル試聴
NBS Omega 0 Interconnect XLR, NBS Omega 0 Power Cable, (対現行のStealth Indra Interconnect RCA, Electra Glide Epiphany X Power Cable)

デッド or 嗚呼!ライヴ ~ 第二章 ~
NBS Omega 0 Interconnect XLR, NBS Omega 0 Power Cable, AudioPrism Power Foundation I

デッド or 嗚呼!ライヴ ~ 第一章 ~
オーディオボード Symposium Svelte Shelf, インシュレーター 自作ドライカーボン2枚貼り合せ, スパイク taoc TITE-25PIN, スパイクベース audio-technica AT6294, 制振シート

電源装置比較試聴
BPT BP-3.5 Signature, AudioPrism Power Foundation I , (対現行のDENKEN DA-7050T)

インシュレーター パートおまけ
インシュレーター パート3
インシュレーター パート2
(2月のつづき) taoc PTS-4, Acoustic Revive RIQ-5010, 自作アルミ・カーボンサンド

◆2007年2月

インシュレーター パート1
Cadenza電源装置のインシュレーター
taoc PTS-4, Acoustic Revive RIQ-5010, 自作アルミ・カーボンサンド

ハンコックさん宅訪問試聴 【序章:k1xv1xさん宅】
ハンコックさん宅訪問試聴
Sony SCD-1, Sound Design FoB SD05, Wilson WATT3/Puppy2
デジタルケーブル-Stealth Indra RCA Analog, Stealth Varidig Sextet Digital, PAD Dominus Digital, Belden 1506A Digital (対PAD HDI Digital)
電源ケーブル-Nordost Valhalla (対Cardas Golden Power), Stealth Cloude 99 front (対MIT Oracle Z3)

オーグライン Interconnect Cable XLR試聴
オーグライン Interconnect Cable XLR, (対現行のStealth Indra XLR)

◆2007年1月

k1xv1xさん宅訪問試聴 (前編)
k1xv1xさん宅訪問試聴 (後編)
Esoteric G-0s, X-01D2, UX-3SE, Lindemann D-680, Ayre K-1x, V-1x, TacT Millennium MK II, Wilson System 7, Audiophysic Brilon2.0 他

我が家で盛りだくさんケーブル試聴 (後編)
スピーカーケーブル NBS Statement Extreme, (対現行のKimber Kable KS-3035)

我が家で盛りだくさんケーブル試聴 (前編)
電源ケーブル Esoteric 8N-PC8100, PAD Dominus, Synergistic Absolute Reference, Stealth Dream for PowerAmp, Nordost Valhalla (対現行のStealth Dream for Digital, Electra Glide Epiphany X, Current Cable Conqueror, PAD Musaeus)

自作電源ケーブル Acoustic Revive POWERMAX 5500 + Wattgate 330i/350i 試聴
Acoustic Revive POWERMAX 5500 + Wattgate 330i/350i (対現行のMIT Shotgun AC1, Stealth Dream for Digital)

◆2006年12月

Stealth Indra Amorphous RCA ~バランス接続とアンバランス接続の比較
Stealth Indra RCA (対現行のStealth Indra XLR) - Viola Cadenza、Goldmund Mimesis 28ME間のバランス接続とアンバランス接続の比較 -

Stealth Dream Power Cable for Digital Gear ~食器のために その四
Stealth Dream for Digital, Current Cable 新Peacemaker (対現行のMIT Shotgun AC1)

食器のために その三 ~改良版Current Cable電源ケーブル
Current Cable 新旧Conqueror, 新旧Peacemaker (対現行のElectra Glide Epiphany X)

スピーカーケーブル比較試聴
Stealth Hybrid MLT, Current Cable Liberator (対現行のKimber Kable KS-3035)

食器のために その二 ~電源ケーブル組み合わせ比較試聴
Stealth Cloude 99, Allegro Power Cable, Esoteric 7N-PC9100, Stealth Dream

◆2006年11月

食器のために その一 ~電源ケーブルの試行
Current Cable Peacemaker, Electra Glide Epiphany X, MIT Shotgun AC1

◆2006年10月

2006東京インターナショナルオーディオショウ

試聴モロモロ(Current Cable他流試合)後編
Current Cable Conqueror, Stealth Dream (Carbonプラグ), Allegro, Esoteric 7N-PC9100

試聴モロモロ(Current Cable他流試合)前編
Eventus Phobos Classic, Sound Stage Sound Cookie

ハイエンドショウ2006

◆2006年9月

電源ケーブル比較試聴
Allegro Power Cable (対現行のCurrent Cable Peacemaker)

スピーカー試聴
Wilson Audio System 8

◆2006年8月

SACDP試聴
Cary CD306SACD

アナログ ターンテーブル試聴
marantz TT-15S1

◆2006年6月

インターコネクトケーブル比較試聴
Current Cable Enchantress XLR, RCA (対現行のStealth Indra XLR)
- Mark Levinson No390SL (フルバランス設計), Viola Cadenza, Goldmund Mimesis 28ME(アンバランス設計)のバランス接続とアンバランス接続の比較 -

電源ケーブル比較試聴その3
Current Cable Conqueror (対現行のGoldmund Power Cable L), おまけで再びStealth Dream (Dream Preamp)対Electra Glide Epiphany X

電源ケーブル比較試聴その2
Stealth Dream (Dream Preamp), Electra Glide Epiphany X, Current Cable Conqueror (対現行のStealth Cloude Nine)

電源ケーブル比較試聴その1
Stealth Dream (Dream Preamp), Current Cable Peacemaker, Current Cable Conqueror (対現行のElectra Glide Epiphany X)

スピーカー試聴
JMLab Grande Utopia Be, Avantgarde DUO

◆2006年5月

スピーカー試聴
Avalon ISIS

◆2006年4月

スピーカーとスピーカーケーブルの試聴
Wilson Audio Sophia-2, Wasatch Cable Works LC-ULTAMA (対Kimber Kable KS-3038)

◆2006年3月

電源ケーブル比較試聴
Current Cable Peacemaker (対現行のGoldmund Power Cable L, Stealth Cloude Nine, MIT Shotgun AC1)

◆2006年2月

インターコネクトケーブル比較試聴
Stereovox BAL-600, JPS Labs Superconductor2 XLR, Transparent Music Link Ultra XLR

◆2005年12月

Viola Cadenza自宅試聴
Viola Cadenza

プリアンプ比較試聴その3
FM Acoustics FM266, BAT VK-51SE, Viola Cadenza, Stealth Cloude Nine, Shunyata Anaconda

プリアンプ比較試聴その2
Goldmund Mimesis 27ME, Metronome PA1 Signature, Mark Levinson No326S, Wilson Audio SYSTEM-7, JBL K2 S9800SE, Dynaudio Evidence Temptation

続・プリアンプ比較試聴
ケーブルなど - MIT Oracle AC2, JPS Labs Kaptovator, Kimber Kable KS-1121, KS-1130, Stealth Indra, Stereovox BAL-600, AntelopeAudio OCX

プリアンプ比較試聴
Classe CP-700, Octave HP-500SE, BAT VK-51SE, (Ayre K-1x, Viola Cadenza, Goldmund Mimesis 27ME, Mark Levinson No32L, Ayre K-1Xe)

DVDレコメンド:鬼束ちひろ / Complete Clips

 なにか暗い曲ばかり眉間にしわを寄せて唄う憂鬱なアーティスト、私は鬼束ちひろをそんな風に誤解していた。もちろん「月光」とか「Sign」とか、いいなぁと思うような曲は何曲かあった。しかし、アルバムを通して聴いたらきっと陰鬱な気分になるに違いない、などと勝手に失礼なことを思っていた。
 ネットで鬼束ちひろのCDをオーディオ試聴のチェックCDにしている方が何人かいらっしゃることを知った。その中のどなたかは、ベストアルバム「Ultimate Collection」の中の「月光」のピアノソロの部分で、ピアノのペダルを踏む音が聴こえる!とか。いくらなんでも、そんなのはあり得ないだろう、そう思った。しかし、高解像度なオーディオ機器で再生すれば本当に聴こえるのだとしたら、それは是非聴いてみたいものだ、そうも思っていた。人に聴こえない音を聴きたい、再生したい、オーディオファンの習性だ。

 ミュージッククリップが好きな私は、録音が優秀なDVDをいつも探している。DVDのミュージッククリップ集になると、意外に日本の方が豊富で映像の質もよいようだ。米国はライブものが多いし、VHSの品質をそのままDVDに落としたような作品が多いように思える。既得権業界の愚行リージョンコードの制約のせいでそう感じるのだろうか。そんな中ふと目にしたのがこの「鬼束ちひろ / Complete Clips」。あの「Ultimate Collection」と同時発売で同じ曲目のクリップ集だという。これは試しに買ってみようと思った。

 この「Complete Clips」はDVDにしては素晴らしい録音である。5曲目「Edge」では、映像が始まるや否やいきなり左右のSPからピアノとギターの音が生々しく飛び出してくる。この音の出かたはDVDでは初めて聴くのではないだろうか。オーディオファンは、楽器やボーカルがあたかもそこに存在するかのように生々しく聴こえるCDを「優秀録音」などといい珍重する。このDVDはそのレベルに達しているように思う。
 6曲目「We can go」は映像もなかなかよい。長回しのワンカットで撮影され、ビビッドな色調の楽しげな風景のなかでサビを口ずさむ鬼束と、軽快なカントリー調の曲との絶妙なマッチングが相乗効果をおこし、なんとも印象に残る作品になっている。
 そしていよいよ7曲目「月光(album version)」。聴こえる。いや聴こえるというより感じると言ったほうがいいかもしれない。ピアノ奏者が鍵を叩く直前にペダルを踏んでいるのが、微妙な響きの変化ではっきりそれと感じ取れるのだ。我が家のオーディオは決して高価ではない。それでも聴くことができた。ところがなんと、しばらくしてより高価なケーブルに交換したら聴き取りにくくなってしまったのは「Synergistic Research Designers' Reference Digital」のページを参照して欲しい。

 かくして私は鬼束ちひろのイメージを一新したのである。いやー憂鬱なアーティストなどと書いてゴメンナサイ。
 レコード会社を移籍してから、元気がないような気がするが応援しているので頑張って欲しい。

鬼束ちひろ - Complete Clips 鬼束ちひろ / Complete Clips

ケーブル浮かし

 機器ではなくてテクニックだが、絶大な効果があったと感じたのでちょっと書いておこう。勘違いかもしれないけどね。
 例によってネットで情報を漁っていると、ケーブル浮かしを実践されている方の記事をいくつか目にした。誰でも簡単にできることなので、いつかは試してみようと思ってはいたが、その程度の気持ちだとなかなか行動には移せないものだ。
 Alto Utopia Beを購入して1ヶ月ほどしたとき、エイジング中の音を少しでも改善できないものかと思い、ケーブル浮かしの術を思い出した。我が家でのやり方は、既にメドをつけていた。ラックに近いものはラックからテグスで吊る、テグスが掛けられない場所ではインシュレーターに乗せる。さっそく買いに出かけた。
 テグスは近所の金物屋で入手した。インシュレーターは迷った。ケーブルスタビライザーなどの専用アクセサリーは非常に高価。高々ケーブルを浮かせるだけで、そんなに高い金は払う気になれない。それに、そんなことに高精度なものは必要ないでしょ。試しに東急ハンズに行ったら見つけてしまった、黒檀ブロック、大小1個1~300円程度。こりゃいいと思い予備を含め5つほど購入。
 どーせやるなら全部浮かしちゃおうと、電源ケーブル、SPケーブル、インコネ、浮かせられるケーブルは全て浮かした。そして聴いてみた。
 なんと音もフワッと浮いたのである。非常に音離れがよくなり、音場が上下左右前後に膨らみ、とにかくフワッとなったのである。定位が甘くなったかと思ったが、そうではなさそうだ。
 嘘だと思わずに一度試してみて欲しい。もちろん保証はしない。

ケーブル浮かし

Pioneer PDP-505HDL

 大型ディスプレイが欲しいと思ったのは、当時我が家の29inchのブラウン管TVで映画「ロード・オブ・ザ・リング」を見ていたとき。広大な風景の中で小さなホビット達がチョコチョコ動き回っているのが、小さすぎてよく分からない。こりゃ大画面で見ることが前提の映像だと感じ、ホームシアターを目指す私としては、映画を楽しむなら大画面いくしかないでしょー、と思った次第である。
 家電量販店で、各社のプラズマを比較した。ここでもPioneerだった。流れていた映像はBSデジタルの大相撲中継。Pioneerは土俵の土の質感がはっとするほどリアルだった。その後のニュース映像でアナウンサーの髪で黒の諧調表現とかもチェックしてみたが、やっぱPioneerが優れていると思った。
 機能的には、DV-S969AViとHDMI接続をしたいという希望があり、それを可能とするのが当時PioneerのプラズマTVしかないということもあった。Pioneerはここでも先端だったのである。
 納入後数ヶ月してから、なんとドット欠けを発見してしまった。画面右上の小さな黒い点。たまたま画面に寄って見たときに気が付いた。私は視力がよくないので、いつもの視聴位置では気が付かないのだ。クレームを付けようかとも思ったがやめておいた。ドット欠けはメーカーの建前としては補償対象外だし、所詮目がよくないと高解像度のディスプレイは意味ないぞ、という戒めも込めてそのままにしておこうと思ったから。Pioneerの会社も大変そうだしね。

システム全景

Pioneer VSA-AX10i

 オーディオ機器にくらべて、AV機器には不思議とあまり思い入れがない。
 AVアンプ購入当時はPioneerとDENONとYAMAHAくらいしか選択肢がなかったような気がする。KRELL Showcaseなんてのもあったが、高価すぎてパスだった。
 YAMAHAお得意のDSPは私は無用の長物と思っている。映像作品製作者が丹精込めて丁寧に作った作品に、自動的に一律の加工を加えるなんてことは冒涜だ、くらい思っている。いらない機能はジャマにしかならない。
 DENONは試聴させていただいたが、低域どろどろのDENONの音だった。
 Pioneerは悪くない音だったし、i.LINK接続とか、自動音場補正システムMCACCとか、当時としては他社にない、おっ!と思う機能が光っていた。
 最上位機種を選んだのは、これらの機能が欲しかったことと、N803をドライブするため、だったと思う。結局サラウンドバック用のアンプを使ってフロントをバイアンプ構成にしてもN803を十分ドライブできずに、パワーアンプGoldmund Mimesis 28MEを購入してしまうことになるのだが。
 Pioneerは技術的にキラリと光るものを持っているのに、会社の業績が悪くて残念だ。頑張って欲しい。

VSA-AV10i

Kimber Kable KS-9038

 このジャンパーを購入するきっかけはKS-3035と同じ、ネットの評価だ。純銀のKS-3038は金額的に手を出しにくい。そこでジャンパーを純銀KS-9038にして、多少でもKS-3038の匂いに近づけようという思いがあった。
 ショップで注文したところ、KS-3035は本国で受注生産なので納品に1ヶ月ほど要するが、KS-9038は店頭在庫があるので持ち帰れるとのこと。家に帰ってさっそく使用してみて、その効果の高さに驚いた。まるでSPケーブルそのものを交換したかのような大きな変化だった。変化の方向性はKimber Selectのもの、そのものだった。
 ただし、バイワイヤをシングルワイヤに変えたことによる定位の悪化は既に書いたとおり。

 ジャンパーケーブルの接続方法であるが、一部の書籍には、自分がいい音で聴きたい帯域の端子にSPケーブルをつなぎもう一方をジャンパーで結ぶ、のような記述があるがちょっといい加減な記述である。素材が違う、特性が違うSPケーブルとジャンパーを組み合わせるときは、注意が必要だ。試しにこのKS-9038をそのように接続してみた。SPケーブルはPAD MUSAEUS。
 まず、低域にSPケーブル、高域をジャンパーとすると、中高域の抜けが極端によくなり、音のつながりがまるでなくなり、中域あたりに空間ができてしまう。
 逆に、高域にSPケーブル、低域をジャンパーとすると、いきなり低域が軽くなり、中高域より軽快に感じてしまう。
 このようにバランスを大きく崩してしまうことになるので、この場合の正解はタスキ掛け。タスキ掛けでも、低域+高域-説、高域+低域-説があるようだが、この違いは私にはあまり分からなかった。分からなかったので、ネットの評価の多数決にしたがって、SPケーブルは低域+高域-にしておいた。

KIMBER KS-9038

B&W Nautilus 803

 このスピーカーの購入が、私のピュアオーディオへの入り口となった。音楽は好きだったが、それまでオーディオには無縁だった。バカ高いオーディオ機器に投資する人を不思議な気持ちで眺めてた。あ、山口百恵の歌のフレーズみたい。CDすら買わずにレンタルしてカセットテープにせっせとダビングしていた。

 転機は新築マンションへの転居。それまでの賃貸マンションは寝るだけの場所と割り切っていたので、家具、インテリア、AV等にはほとんど投資をしてこなかった。貧乏学生のような狭い部屋。テレビやDVDプレーヤーくらいは持ってたけど。十数年前、初めてのボーナスで買った安いステレオコンポはCD部が壊れていたので、パソコンのCDドライブをつないで聴いているありさま。
 新居ではいっちょホームシアターとやらでもやってみるか、と考えた。最初は、奮発して10万円くらい出してAVアンプとSPで5.1chを揃えるか、などと浮世離れしたことを思っていたが、すぐにAVアンプに10万、SPに10万くらいかな?とちょっと現実に気が付いた。

 ネットであれこれ調べていくと、どうやらSPは試聴して選んだほうがよさそうだ、と家電量販店へ。しかし、渋谷や新宿の家電量販店ではすぐに物足りなくなり、普段はめったに足を踏み入れない異郷、秋葉原へ。そこで出会ったのがB&W CDM9NT。このSP、いったいどこから音を出しているんだろうか、まるでSPのまわり半径30cmほどの空気が鳴っているかのようだと思った。既に予算からは、はるか遠くまできてしまっていた。
 そこから先は、CDM9NTを超えるSPがないことを確認するための試聴だった。しかし、別の量販店で見つけてしまったB&W N804。美しいエンクロージャー、見るからに別格だと気が付いた。音を聴いて、金額を見て、自分とは完全に別世界のものだと思った。だって、それまでパソコンでCD聴いてたんだよ。

 家に帰っても頭から離れないCDM9NT、ときおり顔を出すN804。それがいつのまにかN804が居ついてしまい、やめときゃいいのに行ってしまった伏魔殿、オカルトの館、秋葉原のオーディオ専門店。外務省とはだいぶ趣きが違うが。そこからは転がり落ちるようにN803まで金銭感覚がイッテしまった。N804とN803の違いはとにかく低域の深み。N803を聴いて、女性ボーカルでもこんなに低域の音が乗ってるんだと気が付いた。
 購入のきっかけはAVも扱うショップから、AVアンプPioneer VSA-AX10iの出物がありますがいかがですか、という誘い。一緒にN803も買うので安くして欲しいとダダをこねた。

 新居への移転には、実はまだ半年ほどあった。それまでは6畳の部屋でこのN803との同居となった。今まで聴いたこともないような夢のような音を聴いてすごした。幸せの極みであった。
 あれほどの感動を与えてくれたN803をたったの2年で手放してしまった。人間とは業の深いものだ。あ、俺の業だけか?

最初のSP

Wireworld Gold Eclipse 3+ Interconnect RCA

 このGold Eclipseの評価はネットでほとんど目にしない。日本で売ってたのかも疑問だ。普通のEclipseならたまに見るのだが。
 このケーブルは何の先入観もなく、ほとんどブラインドの比較試聴で決めたケーブルである。購入の経緯は単純だ。Mark Levinson No390SLを購入する際、手ごろなRCAのインコネを持っていなかったので、何でもいいから中古のケーブルを見繕ってください、とショップの店長にお願いした。何でもいいわきゃないとのことで、5~6本のケーブルをその場で試聴させていただいた。他のケーブルは、はっきり言って違いがよく分からなかったのだが、このGold Eclipseだけは分かった。女性ボーカルの声に潤いと温もりが乗ったのだ。金の素材はゴージャスな音がすると言うが、そうなのかもしれない。何でもいいと言っておきながら、試聴して選択したのが一番高価なこのケーブルだったので、店長も笑っていた。
 とりあえず、リファレンスとするつもりで購入したのだが、あまりショップに置いていないケーブルのようで、それ以来他のケーブルと比較できないでいる。とりあえずのつもりが、しばらく我が家に居つきそうな予感。

Wireworld Gold Eclipse 3+Wireworld Gold Eclipse 3+

Kimber Kable KS-3035 + WBT-0680Ag

 Kimber Selectの銀銅ハイブリッドのSPケーブルKS-3035にWBTの銀端子を装着したものがこのケーブルだ。長さは1.8m。当初はB&W N803に使用していた。ジャンパーケーブルには同じくKimber Selectの純銀のKS-9038を使用していた。
 このKimber Selectのケーブルは、ネット上で評価するコメントが非常に多い。SPケーブルで見るとダントツではないだろうか。ってか、他のブランドのSPケーブルの評価はあまり目にしない。SPケーブルって、みんなあんまりとっ替えひっ替えしないのかもね。オーディオって音場命でしょー、って思ってた当時、ネットの評判だけで欲しくなっていた。その反動でN803を手放すことになったのは、「JM Lab Alto Utopia Be」の項にあるとおり。

 このSPケーブルの前に使用していたのはPAD MUSAEUS。バイワイヤのケーブルだったが、ジャンパーのKS-9038が先に納品されていたため、KS-3035が来たときはシングルワイヤでつながれていた。KS-3035に交換したとき、何が起きたのかよく分からなかった。とにかく、音が床から50cmくらい上に持ち上がって、80cmくらい奥に引っ込んだ。それが良いことか悪いことなのか、その瞬間には判断できなかった。
 しばらくしてエイジングも進み、冷静になって聴いてみると、ノイズフロアが下がり、高域が繊細になり、音場が広くなっている。あー、みんなが書いていることを、ここで繰り返して書くことはないか。悪くなったことをあえて書くと、これはバイワイヤからシングルワイヤに換えた影響も大きいと思うが、定位がぼやけたということ。ボーカルがビシッとセンターに決まらなくなってしまったのはかなり残念だ。これはその後Alto Utopia Beでちょっとは改善したけど。

KS-3035 & GEclipse

Goldmund Mimesis 28ME

 まだまだオーディオについての知識が少ない頃に選択したパワーアンプだ。失敗だとは思っていない。無知な初心者としては、無難な選択をしてよかったと思っている。もっとも未だ初心者の域を出ていない。プリ持ってないし。
 当時の構成は、Pioneer DV-S969AVi → Pioneer VSA-AX10i → B&W N803。とにかくネットで情報ばかり漁っていた頃で、頭デッカチになっていた。AVアンプはピュアオーディオとはほど遠く、パワーアンプを増設しないとB&W N803はとうてい鳴らしきれない。ネットで仕入れた情報で判断すると、そういうことであった。パワーアンプは28ME。Goldmund賞賛ばっかり読んでいたので音を聴く前から「良い」と決めつけ、半ば購入を決めてしまっていた。

 そうは言っても試聴の重要さは知っていたので、ショップに出向き比較試聴をお願いした。SPはB&W N803を使用していただいた。比較の対象は、McIntosh、Jeff Rowland。それぞれプリ、パワーの組み合わせで聴いた。今思えば、分かりやすすぎる比較試聴だ。McIntoshは高音がキンキンで耳が痛かった。Jeffはかまぼこ型の音。Goldmundが一番バランスが取れていた。当時はそれがわかっただけで鬼の首をとったようなつもりでいた。
 しばらくして、そのショップの展示品が売りに出されているのを目ざとく見つけ、購入させていただいた。ピュアオーディオの道に両足を突っ込んでしまった瞬間だった。

No390SL & MM28ME

Mark Levinson No390SL

 Pioneer DV-S969AViを購入してまだ4ヶ月ほどだった。i.LINK接続、HDMI接続等のAV用途を優先してこのDV-S969AViを選んだのだが、オーディオ機器のCDPとして見ると価格的にアンバランスであることが気になっていた。このままオーディオとAVを同一機器構成でいくのか、それとも分離するのか。当時の機器構成(Pioneer DV-S969AVi → Pioneer VSA-AX10i → Goldmund Mimesis 28ME → B&W N803)ではオーディオとしては頭打ちであることが明らかだった。
 デジタル化されたオーディオ機器、高品質のユニバーサルプレーヤーなどが出現してきたが、メーカーとしてはまだまだ試行錯誤の段階であろう。かと言って、今さらCD専用の高価なハイエンド機器を購入する気にもなれない。デジタル化し、AVが融合した機器への投資は5年10年先と考えて、ここはとりあえず手ごろな一体型CDPを購入し、オーディオを分離しよう。そう考えた。

 最近になって一体型CDPはいくつかよいものが出ていると聞いてはいたが、候補はそれほど多くはなかった。Mark Levinson No390SL、Wadia 861、それとSACDも対応したEsoteric X-01。X-01は、多くの人が知っているだろう極めて線の細い緻密なEsotericの音。No390SLは美音系。Wadia 861は残念ながら試聴する機会がなかったが、元気な音だと聞いてちょっと目の荒い音を想像した。
 Esotericには当時偏見を持っていたこともあり、No390SLを選択した。デジタル入力によりLinear PCMを384kHz 24bitにアップコンバージョンすることも大きな決め手となった。いいじゃん、DV-S969AViをつなげばDVDのミュージッククリップがピュアオーディオクオリティで聴けるじゃん、ウレシイ。この機能は大活躍している。詳しくは『DV-S969AViインプレッション』を見て欲しい。

No390SL & MM28ME

JM Lab Alto Utopia Be

 このスピーカーについての思いを語るには、まず初代のB&W Nautilus 803を悪く言うことから始めないとならない。今思えば、N803をSPケーブルPAD MUSAEUSバイワイヤで鳴らしている頃は、SPを買い換えようとまで思いつめることはなかった気がする。中域の音が痩せて貧弱に聴こえると思い始め、SPを買い換えないと解決しないと思い込んだのは、ケーブルをKimber Kable KS-3035 + WBT-0680Agにしてからだ。
 バイワイヤからKS-3035のシングルワイヤに換えることにより、やはり定位が若干甘くなった。そして銀銅ハイブリッド+銀端子のこのケーブルを使うと、ただでさえ高域を響かせるN803がより高音を伸びやかに広範囲に発散させるようになった。その結果として、中域の音がスポイルされてしまったのではないだろうか。
 とにかく新しいSP探しが始まった。

 第一候補はやはりB&Wの新800シリーズだった。N803より1ランク上の802Dにしようか、それとも800Dまで思い切るか。何度もあちこちのショップで試聴させていただいた。情報収集で最も活用したのはもちろんネットだ。そうこうしているうちに他の候補も気になりだした。WILSON AUDIO SYSTEM-7、AVALON DIAMOND、AVALON EIDOLON VISIONなどである。しかし、SYSTEM-7はデザインがNGだし、AVALONはバカ高い。800Dはコストパフォーマンスに優れているが、我が家にはデカすぎる。やはり802Dなのか。
 そんなとき、あるショップを訪れ相談したところ、このSPはいかがでしょうと聴かせていただいたのが、このJM Lab Alto Utopia Beであった。

 B&Wとはまるで違っていた。低域から高域まで一定したバランスのよい音の出かただった。求めていた中域はみごとにクッキリと描き出されていたばかりか、今まで気がつかなかった中域微弱音のエコーまで聴こえてくるではないか。惚れ込んでいたB&W特有の空中に溶け込むような高域の「響き」はなくなっていたが、その代わりそこには低域、中域と同一線上にリアルな実体感をもった高域の「音」があった。位相の合った音とはこういうことなのかと思った。
 しかしデザインはいまひとつだ。ズン胴でだらしなく広がった下半身にはまるでデリカシーが感じられない。まぁ、我慢できないほどではないか。せめて仕上げは膨張色である日本国内標準のアバンギャルドではなく、本国フランスにあるClassicにしていただいた。そう、購入を決めたのだ。

 納品を待つ1ヵ月ほど。N803はヤフオクで大変よい方に落札された。大事にしていただけそうな気がして、とても嬉しかった。足元のボードは新たにKRIPTON AB-3000を購入した。スパイク受けは素材の音が乗ると聞いていたので、標準スパイク直刺しで使用する予定である。Alto Utopia Beはシングルワイヤ対応なので、ジャンパーKIMBER KABLE KS-9038には出番がなくなってしまった。
 待ちに待った納品のとき。ショップの店長と輸入元noahのご担当者とお二人が納入、セッティングに来訪された。梱包を解いて所定の場所に収まったとき、「あ、やっちゃったかな」と思った。何だかデカくて不細工で、部屋のインテリアとは不釣合い。音もきれいに響かない。エイジングに3ヶ月~半年くらい我慢してください、そんなことを言われた。

 今では結構満足している。高さは中央にあるプラズマディスプレイPioneer PDP-505HDLとほぼ同じ。仕上げのClassicは、AVラックのBell'O AVSC-2102, ATC-2101の仕上げと同じであり、インテリアとしても溶け込んでいるように見える。「慣れ」ってステキ。
 肝心の音の方は、まだエイジングの途中であるが、最初の印象どおりリアルな実体感を伴っている。最近、ちょっと音像クッキリ、低域メリハリな方向に行き過ぎている気がしている。高域の響き、音場をどれくらい広げられるかが今後の課題だ。

JMlab.jpg

使用機器雑感

<<現在使用中の機器>>
●オーディオ機器
 PC Audio オーディオインターフェース RME Fireface 400
ノートPC Dell Inspiron 1526
CD-RWドライブ Plextor Premium2
ワードクロック Antelope Isochrone OCX
 D/A Processor dCS Elgar plus
 Preamplifier Viola Cadenza
 Power Amplifier darTZeel NHB-108 model one
 Speaker System JM Lab Alto Utopia Be
 Accessory Esoteric i.Link Cable
NBS Black Label II Digital RCA
Synergistic Research Designers' Reference Digital
Stealth Indra Amorphous Interconnect XLR
NBS Omega 0 Interconnect XLR
Kimber Kable KS-3035 SP Cable + WBT-0680Ag
DENKEN DA-7050T AC Power Supply
AudioPrism Power Foundation I AC Power Conditioner
+ furutech G-20A-18 + furutech FI-11M 20A AC Power Cable
Current Cable Peacemaker AC Power Cable × 2本
Current Cable Conqueror AC Power Cable
Stealth Dream AC Power Cable for Digital Gear
Electra Glide Audio Epiphany X AC Power Cable
NBS Omega 0 Power Cable
PAD Dominus AC Power Cable Rev.B Plasma Upgrade
Oyaide SWO-XXX Ultimo 壁コンセント + クライオ処理
Isoclean Power Audio Grade Fuse
Symposium Ultra Platform 1918 audio bord
Symposium Super Plus Platform 1914 audio board
Symposium Super Plus Platform 1918 audio board
Symposium Svelte Shelf audio board
MEI前田製管 MMW-1 audio board
Acoustic Revive RIQ-5010
Sound Stage Sound Cookie SCI-1R インシュレーター
taoc TITE-25PIN & audio-technica AT6294
Eighth Nerve Response Controllers コーナーRC
川島織物セルコン 吸音カーテン コーズ
KRIPTON Mystic White 吸音フェルト
ディスクスタビライザー fo.Q DS-25 Remaster-Ring
PAD CRYO-L2 壁コンセント
Bell'O AV Rack AVSC-2102, ATC-2101, SPC-300M
KRIPTON AB-2000
東急ハンズ 黒檀ブロック × 5, テグス
Nichibei すだれ 竹経木 × 2
 術 オーディオボード チューニングテクニック
ケーブル浮かし
拡散板の模擬実験
スピーカーセッティング
ルームアコースティックの簡易対策 (初期の対策)
照明 (Earth Globe Lamp)
ののじ爽快ソフト耳かき
 
●AV機器
 Universal Player Pioneer DV-S969AVi
 AV Amplifire Pioneer VSA-AX10i
 Plasma Display Pioneer PDP-505HDL
 Surround SP JM Lab Chorus 706S
 DVD/HDD Rec. Panasonic DMR-XW100
 Accessory MIT Shotgun AC1 Power Cable
PAD MUSAEUS AC Power Cable
audio-technica AT-PT1000 電源タップ
Supra Classic 2.5H SP Cable + FURUTECH FP-203G
石匠運慶 ヒマラヤブルー御影石 audio board × 2
 
 <<過去に使用した機器>>
 Speaker System B&W Nautilus 803
 Power Amplifier Goldmund Mimesis 28ME
 CD Player Mark Levinson No390SL
 Accessory Kimber Kable KS-9038 Jumper Cable
Wireworld Gold Eclipse 3+ Interconnect RCA
JPS Labs Superconductor2 Interconnect XLR
Stealth Indra Amorphous Interconnect XLR (2本目)
Stealth Indra Amorphous Interconnect RCA
Synergistic Absolute Reference AC Power Cable
Stealth Cloude Nine AC Power Cable
Stealth Dream AC Power Cable for PowerAmp
PS AUDIO Noise Harvester
トラバーチン大理石 audio board
QRD Skyline 拡散板
Goldmund Power Cable L
PAD MUSAEUS Biwire SP Cable
PAD MUSAEUS Interconnect RCA
SAEC EFF-2000 Digital Cable
Kimber 4PR SP Cable
PAD CRYO-L2 (2つ目)
BRASS SHELL
KRIPTON AB-3000 × 2
KRIPTON AB-2000 × 3

続・プリアンプ比較試聴:ケーブルなど

 プリアンプ比較試聴の続き。ここからはプリをBAT VK-51SEに固定して、つまり一番最初の次の構成で試聴が続く。

 AntelopeAudio OCX
  ↓
 ESOTERIC P-03
  ↓
 ESOTERIC D-03
  ↓
 BAT VK-51SE
  ↓
 CLASSE CA-2200
  ↓
 YG Acoustics Anat Reference Main Module with Anat R-STAND


●MIT ORACLE AC2, JPS Labs Kaptovator
 まず最初にプリアンプに刺さっていた電源ケーブルMIT ORACLE AC2をJPS Labs Kaptovatorに交換した。すると私が気にしていたVK-51SE特有の「水ぶくれ」感がずいぶん薄れた感じがする。低域方向への膨れた感じが取れ、いくぶんスッキリした。ORACLEは低域に特徴がある、だから実はこの構成のような小型SPだとあまり意味がないとのこと。なるほど。
 Kaptovatorはどうだったかというと、実はよく分からなかった。ORACLEの気になる低域の癖が取れ、あとはそのまま。Kaptovatorは癖がなく、ORACLEの高いレベルを維持していたと考えると、それはそれですごい。
 ORACLEは、低域を十分描き出す能力を持ったSPにはよい効果を発揮する、とのフォローもあった。なるほど。

●Kimber Kable KS-1121, KS-1130
 次にD-30とVK-51SE間のバランスケーブルを銀銅ハイブリッドのKimber Kable KS-1121から純銀のKS-1130に。これは想像がついた。よく知っているKimber Selectの音だ。純銀のKS-1130に換えることにより、一回り音場が広がった。高域も伸びやかに澄んで聴こえる。我が家のSPケーブルは、Kimber Kable KS-3035だがこれを購入するとき、やはり銀銅ハイブリッドのKS-3035と純銀のKS-3038を比較試聴させていただいたが、それと同じ傾向だ。
 最近の我が家のセッティングは、音像クッキリ、低域メリハリな方向に寄り過ぎた気がしているので、KS-1130あたりの音場型のケーブルでバランスをとる方向にいくのがいいかも、などと考えた。金額は置いといて。プリも買ってないのに。

●Stealth Indra
 更にバランスケーブルをアモルファス合金のStealth Indraに交換。Indraは以前も比較試聴させていただいたことがある。聴きたくなかった。うそ、聴きたかったのだが、これを聴いてしまうとKimber Selectの最高峰といえどもスカスカのダメダメケーブルになってしまう。
 音場の広いケーブルや機器は、高域の音を霧のようにSPの外側の空中に発散させる。発散させるのが広範囲になるほど、音の密度は薄れ、蜃気楼のようになってゆく。ところが、このIndraは発散しても密度が濃いままなのだ。例を挙げよう。試聴CD「LaShell Griffin / Free」の7曲目「Rise」はコーラスの美しい曲だ。女性コーラスの声が左右に大きく広がるのであるが、高域部分のややカスレた声はちょっと無理して発声しているのかなぁと思えてしまうところもあった。しかし、Indraで聴くとカスレない。声の張りと潤いを保って余裕で唄っているのだ。
 このようにKS-1130がスカスカに聴こえてしまうのである。思い切ってKS-1130を購入しようかと勇気を奮い立たせている自分が、急に小さ~くしぼんでいくのである、嗚呼。

●Stereovox BAL-600
 この後、Stereovox BAL-600も聴かせていただいたのだが、Indraの印象が強くてよく分からなかった。カッチリとした音、音場はそれほど広くはないが、密度が濃く、ノイズフロアの低い、そんな印象だったと思う。業務用として鍛えられた安心して聴ける音。決して悪くはない。

●AntelopeAudio OCX
 試聴もおしまいと思ってちょっと雑談をしていた。曲は「Jackson Browne / Solo Acoustic, Vol.1」ラスト12曲目の「Take It Easy」が終わって拍手が鳴り止まないところ。マスタークロックジェネレーターAntelopeAudio OCXの周波数を44.1khzから176.4khzに変えた。とたんに拍手が広がりホールがふた回りくらい大きくなった。これはすごい。曲が変わって邦盤ボーナストラックである13曲目「The Rebel Jesus」のピアノの音の響きもとても豊かに聴こえる。このクロックのコストパフォーマンスは素晴らしいと思った。私には縁がないけどね、一体型CDPだから。

 以上、試聴終了。ここのショップでは毎度のことだが盛り沢山の試聴ができる。ありがたいことだ。次回は、BAT VK-51SEとViola Cadenzaの決勝戦を、我が家と同じJM Lab Alto Utopia Beを使って試聴させていただきたいとお願いして店を後にした。

プリアンプ比較試聴:CLASSE CP-700, OCTAVE HP-500SE, BAT VK-51SE, etc

 とあるオーディオショップにてプリアンプの比較試聴をさせていただいた。「とある」と書いたが、機器構成や使用ケーブル、そして披露された大技小技を見れば、分かる人にはすぐに分かってしまうだろう有名店だ。
 盛りだくさんの内容だったので、それぞれのインプレッションは短めに。というより色々聴かせていただいて覚えきれない&ボキャブラが貧困で表現しきれないというのが正直なところだ。面目ない。
 まず最初の機器構成は、

 AntelopeAudio OCX
  ↓
 ESOTERIC P-03
  ↓
 ESOTERIC D-03
  ↓
 BAT VK-51SE
  ↓
 CLASSE CA-2200
  ↓
 YG Acoustics Anat Reference Main Module with Anat R-STAND

 はじめに軽いデモンストレーションとして、ESOTERIC P-03の天板を取り外した。以前も聴かせていただいたが見た目のとおり音にも開放感が増す。高域が伸び伸びとして音場が広がる。天板は5mmほどのアルミで結構な重量だ。筐体の剛性が高すぎて音にも閉塞感があるので、それを緩めると音も開放されるとのこと。CDトランスポートだろ?!不思議だが事実だ。
 
 次に同じくESOTERIC P-03の足の下にインシュレーター(AcousticRevive RIQ-5010 天然スモーキークオーツ)を挟み込んだ。するとこれまた不思議、中域に芯がとおりスッキリと締まった。JAZZなんかはこの方が気持ちよく聴ける。CDトランスポートだろ?!不思議だが事実だ。きっと前者も同様に物理的な振動が大きなファクターなのだろう。このインシュレーターは遊べそうなのでそのうち買ってみよう。4個で3万円ほどとのこと。

 さて、ここからがプリアンプ比較試聴の本番。試聴CDは持参した「LaShell Griffin / Free」だ。まず、BAT VK-51SEをCLASSE CP-700に換えていただいた。ここで前提として頭に入れておかなければならないことは、SPがYG AcousticsのMain Moduleのみだということ。このSP、インターナショナル・オーディオ・ショーでも聴いたが、その時より遥かに柔らかい音になっていたとはいえ、まだまだ高域がきつく、ウーハー部がない分低域が物足りない。それをバイアスとして理解して聴かないと判断を間違うゾ。と思っていながら、間違いぎみの試聴が始まった。

●CLASSE CP-700
 電源を入れた瞬間液晶ディスプレイに映って消えるCLASSEのロゴ、続くタッチパネルの操作。なんだかオーディオもすっかりITしてるなぁ、とちょっとシラケてしまった。音はというと、かなり低域がゆったりとした感じだ。低域と比較すると高域は貧弱で音に色艶が足りない。昼下がりにまどろみながら聴くには気持ちがいいかもしれないが。試聴したLaShellのボーカルは、声に瑞々しさがなくなり10歳くらい老けた感じだ。SPの影響もあるだろうがこれはマイナス評価である。続いて聴いたタイトなリズムのSoul(10曲目「Faith」)もベースがなんともボワボワで締まりがない。私のプリアンプ候補からは外した。

●OCTAVE HP-500SE
 続いてCLASSE CP-700から真空管アンプOCTAVE HP-500SEに交替。これは打って変わって高域が美音系だ。で、低域は弱い。さっきとは対照だ。SPの低域の弱さにハンデをあげないといけないが、でもそれにしてもちょっと物足りないか。先ほどの10曲目「Faith」のベースはいかにも弱々しい。しかし続く11曲目、スローナンバーの「Better Days」は何とも高域の響きが心地よい。これが真空管の魔力か!と思ってしまう。しかしアンプが曲を選んではいけない。これも私のプリアンプ候補からは外した。

●BAT VK-51SE
 最後にBAT VK-51SEに戻していただいた。このプリは以前から何度か聴かせていただいている。高域の美音はHP-500SEから若干後退するが、低域の押し出しはこちらが一枚も二枚も上手。全体的にバランスがよく非常に安心して聴ける。しかし、以前から感じていたのだが、中域に独特の色が乗っている気がするのだ。若干低域寄りに膨れるような響き。私の感性で表現すると「水ぶくれ」した音、分からないか失礼。この色がどうしても気になってしまう。しかし、本日のプリアンプ比較の中では、このVK-51SEが抜きん出て優秀と判断する。

 参考になるかならないか分からないが、ここで過去にこのショップで聴かせていただいたプリアンプのインプレッションを一言ずつ書いておこう。少し記憶にあやふやな部分もあるのでご了承いただきたい。

●Ayre K-1x
 色づけが極めて少なく、非常に繊細な音。左右に大きく広がる音場は比類ない、と思う。しかし、高域が強く若干耳が痛く感じる。

●Viola Cadenza
 中高域の色づけが素晴らしい。ボーカルに温かみを感じ、弦楽器の音も艶やか。弱音もみごとに描ききっていて、ホールエコーが鮮やかに聴こえる。
 現在の最有力候補となっている。デザインも繊細でいいね。

●Goldmund MIMESIS 27ME
 パワーアンプにGoldmund 28MEを使う私にとって、一番自然な選択肢だ。
 実はCDPのMark Levinson No390SLを購入する際、別の店で390SL→27ME→28MEと、390SL→28ME直結(今の我が家の構成)を比較試聴させてもらったことがある。その時は、27MEありは音に艶々の色が乗りまるで厚化粧の音、28ME直結は多少密度が荒くなるがいかにも直結風な素直で勢いのある活き活きとした音に聴こえ、28ME直結の方が好ましく感じた。
 今回改めて聴かせていただいたのだが、その時のインプレッションとまるで違う。Cadenzaの後に聴いたせいであろうが、27MEの音には潤いがなくつまらない。それどころか、高域付近の音に霧のような風のような響きが乗るのに気が付いた。「ムンドは空気までムンド色」ムンドファンはその空気を好むのだとのことだが、この響きがその空気だとすると私の好みではない。困った、今までとんだ思い違いをしていたことになる。我が家の28MEを換えたくなってしまった。

●Mark Levinson No32L
 なんともまぁ強力。信者が多いのも分かってしまう。まるで高出力のパワーアンプに換えたかのように中低域の解像度が上がり、ブーストされたように感じる。迫力満点だ。NBSのBlack Labelを入れたような変化だと思った。だが、弱音が飲み込まれてしまっているような気がする。ホールエコーとかの微妙な空気の演出は苦手か。ひたすら場が熱くなってしまうようだ。

●Ayre K-1Xe
 えっ、と思ってしまうほど普通の音だった。まだまだ鳴らし込んでいないとの事だったが、Ayreの最大の特徴であるはずの音場が広がらない。音も中域が厚い。エイジングが進むまで評価しないでくれとのことだった。
 しかし、Ayreの落とし穴は別のところにあった。試聴時のボリュームが下から3段目ほど(K-1xを知っている人なら理解してくれると思うが、機械式ボリュームをゴリゴリゴリと3段ほど回した位置)なのだ。1枚のCDの途中で何度も微妙にボリュームを調整しながら聴く私にとっては致命的。K-1Xeは微妙なボリューム調整の余地がない。

 さて話を戻して、ここからケーブルによる巧みな味付けを聴かせていただくのだが、長くなってきたので後半は後日としたい。

音楽鑑賞と照明

 意外と気がつかないことかもしれないが(気がつかなかったのは私だけか?)、音楽を聴くときに視覚から入る情報を減らしてやると集中しやすくなり、音がよりよく聴こえる。映画の手に汗握るシーンではBGMにほとんど気がつかないとか、電話をしていて相手の声が聞き取りにくいときに下を向く(視線を落とす)とか。視覚が大忙しのときは聴覚はお留守になるし、逆に聴覚に集中したいときは視覚に入る景色を減らす。日常にはよくあることだ。

 私はオーディオを聴くときは天井の直接照明をすべて落とし、床に置いた小さな照明をひとつだけ点ける。そうすると耳に入ってくる音が3割くらい増える、気がする。
 使う照明は写真のもの。まんまる球体のすりガラスに影絵のように地球が映る。映るだけじゃなくて、これがゆっくりと回ってしまう。走馬灯のように。モーターで回しているので、電源環境的にはノイズがちょっと気になるのだが(オーヲタ限)。
 愛地球博で使った備品が以前ヤフオクに出品されていたが、この照明と同じものが出ていた。3万円くらいの値がついていた。実際はもっと安いよ、と教えてあげたかった。

 一方、視覚と同時に楽しむと音楽がより心を打つ場合もある。そうミュージッククリップ(ビデオクリップとも言うなぁ)。Enyaの「Anywhere Is」(DVD「Best of Enya」に収録 - 既に販売終了しているので入手するには中古しかない)とか、Misiaの「心ひとつ」(DVD「MISIA MY MUSIC VIDEO AWARDS」)とか、鬼束ちひろの「We can go」(DVD「the complete clips」)とか、『浸る』という言葉がぴったりするくらい全身で観入って聴き入ってしまう。これらの曲は、もう映像なしでは物足りなくなってしまった。そうそうMisiaのコンサートツアーのDVDなんかも秀逸だ。
 ミュージッククリップを観るときも天井の直接照明は落としたほうが二重丸だね。

light Earth Globe Lamp


 その他の我が家のオーディオのリスニング環境の話題ということで
  ・夏の画、冬の画
  ・Ligne Roset Calin Type II

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プロフィール

へい。

Author:へい。
 オーディオ歴ははや10年。いくら年数を重ねても、やってることは初級者の域を出ないようだ。このブログはオーディオ関連のインプレ集なのだ。
※ご注意:私は、オーディオで音楽を聴くたびに、毎回感動したり驚いたりする。だからといって、我が家のオーディオが飛び抜けていい音をさせているワケではないし、なにか特別な機器・アクセサリーを使っているワケでもない。ブログをよく読んでいただければ、短所も明記されているのが分かるハズだ。どうか、美しい誤解をされませんように。

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